薬剤

薬剤:DDSの必要性(15問)

問1 薬物の経口徐放剤の目的として、誤っているものはどれか。

①薬効の持続

②コンプライアンス改善

③肝臓初回通過効果の回避

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正解は③でした!

【解説】

薬物を徐放性剤としても、肝臓初回通過効果を回避することはできない。

むしろ、肝臓初回通過効果を受ける割合が上昇する。

徐放化することにより、薬効の持続、効果の持続により服用回数が減り、コンプライアンスの改善、急激な血中濃度上昇による副作用の軽減が期待できる。

 

問2 マトリックス型放出制御製剤からの薬物放出がHiguchi式に従う時、時間tまでの単位面積あたりの累積薬物放出量はどうなるか。

①tに比例

②tの平方根に比例

③tの立方根に比例

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正解は②でした!

【解説】

Higuchi式は、Q=[D・(2A-C)・C・t)]1/2で表すことができる。

D=マトリックス中の薬物拡散係数、A=マトリックス中の単位容積あたりの薬物量、Cをマトリックス中の薬物の溶解度とする。

この式が示すように、累積薬物放出量=Qは、時間=tの平方根に比例する。

 

問3 0次放出を示す製剤はどれか。

①浸透圧ポンプ型錠剤

②腸溶性高分子コーティング顆粒

③ワックスマトリックス型錠剤

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正解は①でした!

【解説】

浸透圧ポンプ型製剤は、半透膜を通じて水が浸入すると、薬物が溶解して生じた浸透圧により、一定速度(0次放出)で薬物を放出する。

この仕組みを利用した製剤にメチルフェニデート塩酸塩徐放錠(コンサータ)がある。

コンサータはADHD治療薬であり、類薬や疾患については以下の記事を参照。

 

問4 リザーバー型の薬物放出速度は何次放出であるか。

①0次

②1次

③2次

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正解は①でした!

【解説】

リザーバー型は膜制御型とも呼ばれ、膜によって薬物の放出を一定の速度でコントロールする。

すなわち0次放出で放出されるということである。

 

問5 疎水性基材を用いたマトリックス製剤は、時間経過共に放出速度はどうなるか。

①速くなる

②遅くなる

③変わらない

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正解は②でした!

【解説】

マトリックス基材には親水性のものと、疎水性のものがある。

疎水性の場合は、基剤は薬物が放出されても、元の形を維持しており、中心にある薬物が基剤の外へ放出されるのに時間がかかるため、時間の経過とともに放出速度も遅くなる。

 

問6 リュープロレリン塩酸塩は〇〇に封入されたマイクロカプセルであり、長期的な持続放出ができる。〇〇にあてはまるのはどれか。

①酢酸・エチレングリコール共重合体

②乳酸・グリコール共重合体

③エチレン・酢酸ビニル共重合体

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正解は②でした!

【解説】

リュープロレリン塩酸塩は乳酸・グリコール重合体のマイクロカプセル(約20µm)に封入した製剤である。

これにより、投与部位で徐々に分解され、4週間、12週間、24週間にわたって作用を持続させることを可能とした。

 

問7 速放性と徐放性の2つ以上の層からなる多層錠の製剤はどれか。

①スパンタブ

②レぺタブ

③スパスタブ

▽解答はこちら▽

正解は①でした!

【解説】

①正。スパンタブは速報性の層と徐放性の層が重なりあってできた多層錠である。

②誤。レぺタブは腸溶性被膜を施した中心部をもち、その外部を速報性の薬物層で包んだものである。

③誤。スパスタブは、錠剤中に速報性の顆粒と徐放性の顆粒などの顆粒を混合し打錠したもの。速やかに崩壊し、速報性や徐放性などの性質をもった顆粒が放出される仕組みである。

 

問8 多孔性のプラスチックの隙間に薬物を満たした製剤はどれか。

①ワックスマトリックス

②スパンスル

③グラデュメット

▽解答はこちら▽

正解は③でした!

【解説】

グラデュメットは多孔性プラスチックの隙間に薬物を満たした製剤である。投与後にプラスチック格子はそのまま排泄される。

代表的な製剤にはフェログラデュメットがあり、鉄欠乏性貧血に使用される。

 

問9 マルチプルユニットタイプの製剤はどれか。

①スパンタブ

②ワックスマトリックス

③スパンスル

▽解答はこちら▽

正解は③でした!

【解説】

①誤。スパンタブは速報性や徐放性の層を重ねた製剤であり、シングルユニットタイプである。

②誤。ワックスマトリックス内部に薬物を均一に分散させた、シングルユニットタイプである。

③正。スパンスルはカプセル型の製剤であり、カプセル内に徐放性、速報性などの性質をもつ顆粒を複数充てんしたものである。これの錠剤型がスパスタブである。

 

問10 ターゲティング型製剤に利用されるリン脂質二重層で構成されるのはどれか。

①リポソーム

②セラミド

③リピッドマイクロスフィア

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正解は①でした!

【解説】

①正。リポソームはリン脂質の脂質二重層をもつ小胞体である。その特徴から水溶性と脂溶性の両方の薬物に適応することができる。

②誤。セラミドはスフィンゴ脂質であり、ターゲティングには利用されない。

③誤。リピッドマイクロスフィアは、水中で大豆油をレシチンで乳化させたものであり、油滴内に脂溶性薬物を封入することができる。これらの薬物は炎症部位や血管損傷部位への集積性があり、ターゲティングに利用される。

 

問11 ポリエチレングリコールによる装飾で期待できる効果はどれか。

①疎水性向上

②作用の持続

③抗原性上昇

▽解答はこちら▽

正解は②でした!

【解説】

ポリエチレングリコールによる装飾で期待できる効果には、水溶性の向上、肝臓などでの分解抑制による作用の持続、抗原性の低下、糸球体ろ過の抑制などがある。

代表的や製剤として好中球減少症に使用するジーラスタ(ペグフィルグラスチム)や、血友病に使用するジビイ(ダモクトコグ)などがある。

 

問12 大豆油と卵黄レシチンによるo/w型エマルションはどれか。

①リピッドマイクロスフィア

②リポソーム

③マイクロカプセル

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正解は①でした!

【解説】

①正。リピッドマイクロスフィアは大豆油と卵黄レシチンで乳化されたo/W型エマルジョンである。内部の油滴にデキサメタゾンパルミチン酸エステルや、プロスタグランジンEなどを封入し、炎症部位や血管損傷部位に指向性を持たせることを可能としている。

②誤。リポソームは脂質二重層構造を持つ小胞体であり、水溶性薬物や脂溶性薬物を封入することができる。

③誤。マイクロカプセルは乳酸・グリコール共重合体からなり、リュープロレリン塩酸塩製剤に使用される。

 

問13 経費吸収型製剤の断面図を以下に示す。薬物貯蔵層内、放出制御膜内、粘着層内の薬物濃度は一定に保たれ、シンク条件が成立するとき、本製剤からの累積薬物放出量と時間の関係を現したグラフとして正しいものはどれか。

▽解答はこちら▽

正解は②でした!

【解説】

問題文より、放出制御膜を持つ為、リザーバー型の経皮吸収型製剤であることがわかる。

リザーバー型製剤では、シンク条件下において、時間当たりの放出速度は一定であり、累積薬物放出量と時間の関係をプロットすると直線が得られる。

 

問14 標的部位へのターゲティングを目的するDDSはどれか。

①イオントフォレシス

②リポソーム

③経皮治療システム

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正解は②でした!

【解説】

①誤。イオントフォレシスは電場を利用し、イオン性薬物の皮膚透過を促進させるものである。

②正。リポソームは表面に抗体や糖鎖で修飾できることから、標的部位へのターゲティングに利用することができる。

③誤。経費治療システムは肝臓初回通過効果の回避、全身性の副作用の軽減、部位から取り除くことで、投与の中断が容易である利点を持つ。

 

問15 フェントステープはフェンタニルクエン酸塩を含有する経皮吸収型製剤である。本製剤に関する記述のうち正しいものはどれか。

①必要時はハサミで切って大きさを調節できる

②貼付24時間の時点で薬物は放出されなくなる

③高温では吸収が促進される

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正解は③でした!

【解説】

①誤。製剤の特性を失うことがあるため、ハサミで切って使用するのは適切ではない。

②誤。貼付後24時間後にも薬物は放出されるように設計されている。

③正。高温では皮膚からの吸収が促進されるため、注意が必要である。

 

 

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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