衛生

衛生:化学物質の毒性②(19問)

問1 室内濃度指針値(厚生労働省)の設定のある殺虫剤はどれか。

①メタミドホス

②クロルピリホス

③マラチオン

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正解は②でした!

【解説】

クロルピリホスはシロアリの駆除剤として使用され、シックハウス症候群の原因として有名である。

ダイアジノンやクロルピリホスは室内濃度指針値の設定がされている。

 

問2 カルバメート系殺虫剤に関する記述のうち正しいものはどれか。

①シトクロムP450により代謝活性化される。

②コリンエステラーゼのセリン残基の水酸基をカルバモイル化し、コリンエステラーゼを阻害する。

③解毒には2-PAMを用いる。

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正解は②でした!

【解説】

①誤。シトクロムP450による代謝的活性化(酸化的脱硫化)を必要としない。

②正。

③誤。2-PAMはリン酸エステル結合の分解に使われるものであるから無効である。解毒にはアトロピンを用いる。

 

問3 以下のカルバメート系薬物のうち室内濃度指針値が定められているものはどれか。

①カルバリル

②メソミル

③フェノブカルブ

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正解は③でした!

【解説】

カルバリルはカルバメート系殺虫剤の中で最も汎用されており、加水分解するとナフトールを生じる。

メソミルやフェノブカルブは近年中毒事件が多く、フェノブカルブは室内濃度指針値(厚生労働省)の設定がある。

 

問4 有機フッ素剤に関する記述のうち正しいものはどれか。

①モノフルオロ酢酸アミドは殺虫剤として使われている。

②体内でモノフルオロクエン酸となり電子伝達系を阻害する。

③モノフルオロ酢酸ナトリウムは特定毒物である。

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正解は③でした!

【解説】

①誤。殺虫剤ではなく殺鼠剤として使われる。

②誤。電子伝達系ではなくTCA回路のアコニターゼを阻害する。

③正。

 

問5 ジピリジリウム系除草剤に関する記述のうち正しいものはどれか。

①特異的な解毒薬はない。

②パラコートは活性酸素の発生を抑制する。

③皮膚からは吸収されにくい。

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正解は①でした!

【解説】

①正。特異的な解毒薬はなく致命率は高い。

②誤。パラコートはパラコートラジカルとなり活性酸素を発生させて、細胞を障害する。

③誤。皮膚からの吸収は速やかであり、皮膚から吸収されたパラコートによる死亡例もある。

 

問6 パラコートの分析法に用いる試薬はどれか。

①ハイドロサルファイトナトリウム

②メチルレッド

③ブロムチモールブルー

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正解は①でした!

【解説】

パラコートの分析ではNaOHでアルカリ性としたのち、Na2S2O4(ハイドロサルファイトナトリウム)を加え、青色、黄緑色になることを確認する。

 

問7 含リンアミノ酸系除草剤に関する記述のうち正しいものはどれか。

①パラコートなどのジピリジリウム系除草剤に比べると、毒性が強いため使用が増加している。

②リン酸基を有するためコリンエステラーゼ阻害作用がある。

③グリホサートはクロロフィル、カロテノイドの生合成を阻害する。

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正解は③でした!

【解説】

①誤。パラコートなどのジピリジリウム系除草剤に比べると作用は弱い。

②誤。リン酸基を有するがコリンエステラーゼ阻害作用はない。

③正。

 

問8 ポリ塩化ビフェニル(PCB)に関する記述のうち正しいものはどれか。

①水によく溶けるので電気伝導性に優れている。

②難分解性、高蓄積性、慢性毒性を示すため、化審法において第二種特定化学物質に指定されている。

③PCBの異性体の中でコプラナーPCBは特に毒性が高い。

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正解は③でした!

【解説】

①誤。水にほとんど溶けず、科学的に安定であり電気絶縁性に優れている。

②誤。第二種特定化学物質ではなく第一種特定化学物質に指定されている。

③正。

 

問9 ダイオキシン類に関する記述のうち誤っているものはどれか。

①脂溶性が高く、難分解性である。

②分配係数は高く1万ほどある。

③十分な酸素の存在下、800℃以上の高温燃焼で発生を防止できる。

▽解答はこちら▽

正解は②でした!

【解説】

①正。

②誤。分配係数は100万以上と非常に高い。

③正。家庭でごみを焼却すると温度不十分でダイオキシンが発生する。

 

問10 ダイオキシンに関する記述のうち正しいものはどれか。

①ダイオキシン類の生物学的半減期は約70年である。

②TEF(毒性評価係数)とは最も毒性の強い2,3,7,8-TCDDの毒性を「1」とした時の他のダイオキシンの相対的な毒性の強さのことである。

③日本人におけるダイオキシン類の摂取で最も多いのは肉からの摂取である。

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正解は②でした!

【解説】

①誤。70年ではなく7年である。

②正。

③誤。魚介類からの摂取が約87%であり最も多い。

 

問11 慢性中毒として造血機能障害を引き起こす物質はどれか。

①ベンゼン

②トルエン

③n-ヘキサン

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正解は①でした!

【解説】

ベンゼンの暴露指標は尿中フェノールや、呼気中ベンゼンを測定する。

トルエンの暴露指標は尿中場尿酸である。

n-ヘキサンは油脂の洗浄に用いられ、軸索障害を引き起こす。暴露指標は尿中2,5-ヘキサンジオンである。

 

問12 主に肝血管肉腫を引き起こす塩素系炭化水素はどれか。

①四塩化炭素

②塩化ビニルモノマー

③クロロホルム

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正解は②でした!

【解説】

四塩化炭素はシトクロムP450によってトリクロロメチルラジカルとなり肝障害を引き起こす。

塩化ビニルモノマーはP450によってエポキシドとなり発がん性を示す。

クロロホルムはP450によってホスゲンとなり中枢神経障害や脂肪肝を引き起こす。

 

問13 シアンに関する記述のうち誤っているものはどれか。

①3価鉄との親和性が低い。

②酸性条件では揮発性のシアン化水素が発生するため試料をアルカリ性で保存する。

③解毒には亜硝酸アミルの吸入を行う。

▽解答はこちら▽

正解は①でした!

【解説】

①誤。3価鉄との親和性は高いため結合し、シトクロムcオキシダーゼを阻害する。

②正。

③正。その他にも亜硝酸ナトリウムの静注、チオ硫酸ナトリウムの静注、ヒドロキソコバラミンの静注を行う。

 

問14 アスベストに関する記述のうち誤っているものはどれか。

①天然に産出する無機ケイ素化合物からなる鉱物性線維である。

②酸やアルカリには不安定である。

③吸入すると肺がん、悪性中皮腫、石綿肺の原因となる。

▽解答はこちら▽

正解は②でした!

【解説】

①正。線維が極めて細かいため吸入してしまうおそれがある。

②誤。酸にもアルカリにも不安定で不燃性である。

③正。

 

問15 メタロチオネインに関する記述のうち正しいものはどれか。

①61個の構成アミノ酸の約1/3がメチオニンである。

②生理的条件下では大部分が亜鉛と結合した状態である。

③高分子(分子量100万以上)のタンパク質である。

▽解答はこちら▽

正解は②でした!

【解説】

①誤。メチオニンではなくシステインである。

②正。

③誤。低分子(分子量約6000-7000)のタンパク質である。

 

問16 次のうち活性酸素ではないものはどれか。

1O2(一重項酸素)

②O2-(スーパーオキシド)

3O2(三重項酸素)

▽解答はこちら▽

正解は③でした!

【解説】

活性酸素は三重項酸素が4電子還元されて水になる過程で生成する反応性に富む(酸化力が強い)酸素でO2-(スーパーオキシド)、H2O2、・OH(ヒドロキシルラジカル)、1O2(一重項酸素)がある。

通常の酸素である三重項酸素は活性酸素ではない。

 

問17 「ヒトが一生涯を通して摂取し続けても健康に遊戯な影響がないと考えられる1日あたり、体重1kgあたりの摂取量」と定義されるものはどれか。

①ADI

②VSD

③NOAEL

▽解答はこちら▽

正解は①でした!

【解説】

ADIは食品に含まれている添加物や農薬など、有用性があって意図的に用いられるが長期間摂取すると障害を起こす危険性のあるものに対して設定されており、一般にNOAELを安全係数で除して求められる。

 

問18 VSDは「ヒトが一生涯を通して摂取しても危険度がある限られた確率以下にとどまる量」と定義されるがその確率として正しいものはどれか。

①10-4

②10-5

③10-6

▽解答はこちら▽

正解は③でした!

【解説】

VSDは実質安全量(virtually safe dose)ともいわれ、発がん物質のような毒性そのものに閾値がない物質などを対象としている。

環境中から発がん物質を完全に排除することは極めて困難で、損失のほうがはるかに大きいこともある。

ヒトが受けると予想される危険性が十分に小さければ、その量は閾値と実質的に同様とみなせるであろうという考えからVSDが定められた。

 

問19 「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」(化審法)において、難分解性、高蓄積性及びヒトまたは高次捕食動物への長期毒性を有する化学物質の分類はどれか。

①監視化学物質

②第一種特定化学物質

③優先評価化学物質

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正解は②でした!

【解説】

第一種特定化学物質は難分解性、高蓄積性及びヒト又は高次捕食動物への長期毒性を有する。

監視化学物質のヒト又は高次捕食動物に対する長期毒性は不明である。優先評価化学物質は高蓄積性ではない。

 

 

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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