衛生

衛生:化学物質の毒性①(18問)

問1 単回投与毒性試験によって調べるものはどれか。

①LD50

②NOAEL

③VSD

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正解は①でした!

【解説】

単回投与毒性試験では比較的大量の被験物質を動物に単回(1回)投与し、LD50(50%致死量)などを調べる。

NOAEL(無毒性量)は反復投与毒性試験によって求める。

VSDは実質安全量であり、発がん物質が10万分の1の確率で発がんする量である。

 

問2 細胞障害型の中毒性肝障害を引き起こす化学物質はどれか。

①アセトアミノフェン

②アセチルサリチル酸

③イソニアジド

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正解は①でした!

【解説】

アセトアミノフェンは主にグルクロン酸抱合によって代謝を受けるが、大量のアセトアミノフェンを摂取するとグルクロン酸が枯渇し、別の代謝経路によってN-アセチル-p-ベンゾキノンイミンが生成され、肝障害が生じる。

 

問3 アセトアミノフェン中毒時の解毒剤はどれか。

①カルボシステイン

②アセチルシステイン

③メチオニン

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正解は②でした!

【解説】

アセトアミノフェンを大量に摂取するとN-アセチル-pベンゾキノンイミンが生成され、グルタチオンが枯渇する。

アセチルシステインはグルタチオンの前駆物質として働き、解毒作用を示すと考えられている。

カルボシステインは去痰薬、メチオニンはアミノ酸である。

 

問4 脂肪肝型の中毒性肝障害を引き起こす化学物質はどれか。

①アセトアミノフェン

②イソニアジド

③四塩化炭素

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正解は③でした!

【解説】

アセトアミノフェンは細胞障害型の中毒を引き起こし、イソニアジドは肝炎型の中毒を引き起こす。

四塩化炭素は膜の過酸化を起こすことで脂肪肝型の肝障害を引き起こす。

 

問5 尿細管を障害するとして知られている化学物質はどれか。

①カルシウム

②カドミウム

③ナトリウム

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正解は②でした!

【解説】

カドミウムや無機水銀などは細胞内のタンパク質のSH基と結合してその機能を阻害する。

カドミウムによるイタイイタイ病の原因の一つ。

 

問6 スモン(subacute myelo-optico neuropathy)の原因となったものはどれか。

①メチル水銀

②キノホルム

③クロロホルム

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正解は②でした!

【解説】

スモンとは下痢や腹痛などの消化器症状に加え、下肢などの激しい知覚障害、激痛、運動麻痺が生じる難治性疾患で、治療は極めて困難な副作用である。

スモンは引き起こす原因となったキノホルムは明治32年に外国で殺菌剤として開発され、次いでアメーバ赤痢内用剤として慎重に使用されていた。

スモン患者の総数は約11000人とされている。

 

問7 シトクロムcオキシダーゼを阻害することで内呼吸を抑制する物質はどれか。

①アジ化ナトリウム

②ペンタクロロフェノール

③一酸化炭素

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正解は①でした!

【解説】

シアン化合物や硫化水素、アジ化ナトリウムはシトクロムcオキシダーゼを阻害し、ミトコンドリア内膜の電子伝達系のシトクロムcオキシダーゼを阻害することでATP産生を阻害し、生体毒性を示す。

 

問8 パーキンソン病様症状を引き起こす物質はどれか。

①マンガン

②ボツリヌス毒素

③メチル水銀

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正解は①でした!

【解説】

マンガンや1-メチル-4フェニル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン(MPTP)はパーキンソン病様の症状を引き起こす。

MPTPは血液脳関門を通りMAOBにより代謝を受け、ドパミン作動性ニューロンを障害する。

 

問9 水銀に関する記述のうち正しいものはどれか。

①無機水銀は遠位尿細管を障害する。

②金属水銀は中枢神経障害を引き起こす。

③無機水銀は腎臓に蓄積しない。

▽解答はこちら▽

正解は②でした!

【解説】

①誤。遠位尿細管ではなく近位尿細管を障害する。

②正。

③誤。無機水銀は腎臓に蓄積するが脳には分布しない。

 

問10 水俣病の原因となった物質はどれか。

①カドミウム

②亜硫酸ガス

③メチル水銀

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正解は③でした!

【解説】

カドミウムはイタイイタイ病の原因物質で急性毒性は肝障害、精巣障害である。慢性毒性は腎臓の近位尿細管の再吸収阻害による骨軟化症である。

亜硫酸ガスは四日市ぜんそくの原因物質である。メチル水銀はシステイン抱合体となるとメチオニンと似た構造のため、脳毛細血管内皮細胞に存在する中性アミノ酸トランスポーターを介して脳内に取り込まれ、中枢神経障害を引き起こす。

 

問11 ヒ素の急性毒性として正しいものはどれか。

①黒皮症

②皮膚炎

③皮膚がん

▽解答はこちら▽

正解は②でした!

【解説】

ヒ素の急性毒性にはコレラ様症状、皮膚炎、呼吸困難などがあり、慢性毒性としては皮膚がん、肺がん、黒皮症などがある。

亜ヒ酸の消化管からの吸収率は約3%であり、経気道、経皮からは吸収されやすくまた尿中に排泄されやすい。

 

問12 ヒ素に関する記述のうち正しいものはどれか。

①3価の無機ヒ素は5価の無機ヒ素よりも毒性が弱い。

②メチル化された5価の有機ヒ素化合物は無機ヒ素化合物よりも一般に毒性が低い。

③ヒ素の慢性毒性には皮膚炎がある。

▽解答はこちら▽

正解は②でした!

【解説】

①誤。3価の無機ヒ素の方が、毒性が強い。

②正。

③誤。皮膚炎はヒ素の急性毒性である。

 

問13 食品添加物公定書が公布されるきっかけとなった事件はどれか。

①ヒ素ミルク事件

②カネミ油症事件

③サリドマイド事件

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正解は①でした!

【解説】

ヒ素ミルク事件は粉乳による乳児のヒ素中毒であり、安定剤として用いていたリン酸二ナトリウムに代わってリン酸三ナトリウムと無機ヒ素の混合物が誤用されたことによる。

この事件を契機に食品添加物公定書が公布された。

 

問14 六価クロムの毒性症状として正しいものはどれか。

①腎障害

②鼻中隔穿孔

③脱毛

▽解答はこちら▽

正解は②でした!

【解説】

鼻中隔穿孔は六価クロムの特徴的な毒性症状である。

ほかにも肺がんや皮膚炎なども六価クロムの毒性である。

 

問15 スズに関する記述のうち正しいものはどれか。

①有機スズ化合物はイボニシなどの巻貝に蓄積すると、雌の雄性化を引き起こす。

②有機スズの中でもビス(トリブチルスズ)オキシドは第二種特定化学物質である。

③有機スズは缶詰のメッキから溶出し、嘔吐や下痢を引き起こす。

▽解答はこちら▽

正解は①でした!

【解説】

①正。トリブチルスズ化合物は防汚剤として船底塗料などに使用されていた。

②誤。第二種ではなく第一種特定化学物質である。

③誤。有機スズではなく無機スズの毒性の話である。

 

問16 除草剤として知られている有機塩素系農薬はどれか。

①DDT

②HCH

③PCP

▽解答はこちら▽

正解は③でした!

【解説】

PCP(ペンタクロロフェノール)は除草剤であり、慢性毒性は呼吸鎖の酸化的リン酸化の阻害をすることでATP産生を阻害する。なお、わが国では使用禁止されている。

DDTやHCHは殺虫剤でいずれもわが国では使用禁止である。

 

問17 コリンエステラーゼを阻害し、害虫の神経を阻害する殺虫剤はどれか。

①パラチオン

②PCP

③モノフルオロ酢酸アミド

▽解答はこちら▽

正解は①でした!

【解説】

パラチオンなどの有機リン系殺虫剤はコリンエステラーゼを阻害する。

解毒には2-PAMとアトロピンが用いられる。

アトロピンはすべてのコリンエステラーゼ阻害剤に有効であるが対症療法であり、原因療法ではない。

 

問18 最初からオキソン型であり、シトクロムP450による代謝活性化を必要としない有機リン系の殺虫剤はどれか。

①ジクロルボス

②マラチオン

③クロルピリホス

▽解答はこちら▽

正解は①でした!

【解説】

ジクロルボスは最初からオキソン型なのでシトクロムP450による代謝的活性化を必要とせずにコリンエステラーゼを阻害する。

マラチオンは動物体内では主にカルボキシルエステラーゼにより加水分解され、解毒されるが、昆虫体内では主にシトクロムP450により代謝的活性化されコリンエステラーゼを阻害する。

そのため選択毒性に富んでいる。

クロルピリホスはシロアリ駆除剤として使用され、シックハウス症候群の原因と言われている。

 

 

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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