衛生

衛生:食中毒・発がん・マイコトキシン(16問)

問1 食中毒全体で患者数が最も多いのはどれか。(2010~2014年において)

①ノロウイルス

②ボツリヌス菌

③カンピロバクター

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正解は①でした!

【解説】

ノロウイルスによる食中毒が最も多く、食中毒のおよそ半分がこのノロウイルスによるものである。

ノロウイルスは牡蠣などに含まれていることが多い。食べるときは中心温度85度を1分以上保つことで失活させることができるので覚えておこう。

細菌性食中毒の中ではカンピロバクターによる食中毒が最も多い。

 

問2 遊離酸素がまったくない所でないと生育できない細菌はどれか。

①好気性菌

②微好気性菌

③嫌気性菌

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正解は③でした!

【解説】

好気性菌は気体を好むと書くので、酸素があるところでないと生育できない菌である。

微好気性菌は酸素が少ない所でないと生育できない。

嫌気性菌は気体を嫌うと書くので酸素がまったくない所でないと生育できない。

 

問3 次のうち毒素型食中毒を引き起こす細菌はどれか。

①黄色ブドウ球菌

②サルモネラ属菌

③腸炎ビブリオ

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正解は①でした!

【解説】

毒素型の食中毒を起こす細菌はあまり多くなく、頻出されるのは黄色ブドウ球菌やボツリヌス菌の2つなのでおさえておこう。

 

問4 有毒鞭毛藻類が産生し、特徴的な症状としてドライアイスセンセーションを引き起こす毒素はどれか。

①テトロドトキシン

②シガトキシン

③サキシトキシン

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正解は②でした!

【解説】

テトロドトキシンはフグ毒であり、嘔吐、口唇のしぶれ、重症例では呼吸麻痺を引き起こして死亡する。

シガトキシンはシガテラ毒であり、有毒鞭毛藻類が産生し、熱帯、亜熱帯のサンゴ礁魚に食物連鎖で濃縮する。テトロドトキシンほど毒性は強くない。

サキシトキシンはムラサキイガイなどの二枚貝がもつ麻痺性貝毒であり、有毒鞭毛藻類が産生し、二枚貝に蓄積する。症状はテトロドトキシンに類似する。

 

問5 発がんプロモーター作用を持つ下痢性貝毒はどれか。

①ゴニオトキシン

②オカダ酸

③ドウモイ酸

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正解は②でした!

【解説】

ゴニオトキシンは麻痺性貝毒でありテトロドトキシンに似た症状を引き起こす。

オカダ酸やジノフィシストキシンは下痢性貝毒であるがオカダ酸は発がんプロモーター作用を持つ。

ドウモイ酸は記憶喪失性貝毒であり、ムラサキイガイに蓄積し、脳の海馬などを損傷することによって記憶の喪失を引き起こす。

 

問6 アワビが原因となり光過敏性皮膚炎などを引き起こす葉緑素分解物はどれか。

①フェオホルビド

②ネオサキシトキシン

③テトロドトキシン

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正解は①でした!

【解説】

クロロフィルaがクロロフィラーゼによってフィトール、酸によってMgが抜けてフェオホルビドaが生成する。

ネオサキシトキシンは麻痺性貝毒である。

テトロドトキシンはフグ毒として有名である。

 

問7 青梅やアーモンド、アンズ、サクランボなどの植物に含まれる毒成分はどれか。

①アミグダリン

②ソラニン

③アコニチン

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正解は①でした!

【解説】

アミグダリンは腸内細菌のβ-グルコシダーゼによって分解され、シアン化物イオンを生成することにより初めて毒性が発現する。

ソラニンはジャガイモの発芽部、緑皮部に含まれる毒でコリンエステラーゼ阻害作用を持つ。毒素は耐熱性であるが水溶性である。

アコニチンはトリカブトに含まれる神経毒で不整脈や麻痺を引き起こす。

 

問8 ソテツの実のデンプンに含まれる発がん性物質はどれか。

①イルジン-S

②サイロシン

③サイカシン

▽解答はこちら▽

正解は③でした!

【解説】

サイカシンが腸内細菌の持つβ-グルコシダーゼによって分解され、メチルカチオンを生成し、発がん性を示す。毒素は水溶性のため水にさらすと除去することができる。

イルジン-Sは胃腸障害を引き起こすツキヨタケがもつ毒で、サイロシンはシビレタケの産生する異常興奮と麻痺を引き起こす毒である。

 

問9 ワラビに含まれる発がん性物質として正しいものはどれか。

①α-アマニチン

②プタキロシド

③フェオホルビド

▽解答はこちら▽

正解は②でした!

【解説】

α-アマニチンはタマゴテングタケなどに含まれるコレラ様症状を引き起こすキノコ毒である。

プタキロシドは代謝的活性化を必要とせず、非酵素的に糖部分が遊離して発がん性を示す。毒素は水溶性のため、あく抜きなどによって除去することができる。

フェオホルビドはアワビに含まれるクロロフィル分解物であり光過敏性皮膚炎を引き起こす。

 

問10 Aspergillus flavusの産生するマイコトキシンはどれか。

①アフラトキシン

②シトリニン

③ニバレノール

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正解は①でした!

【解説】

アフラトキシンは強力な発がん性をもっており、肝がんを引き起こす。主にCYP3A4によりエポキシ化を受けることによって毒性を発現する。

シトリニンはPenicillium属(アオカビ)が産生するマイコトキシンで腎毒性があり、尿細管上皮変性を起こす。

ニバレノールはFusarium属(アカカビ)が産生するマイコトキシンで造血機能障害、免疫機能抑制などを引き起こす。トリコテセン骨格を有する。

 

問11 麦角菌が産生し、胃腸障害、知覚障害、子宮平滑筋収縮などを引き起こすマイコトキシンはどれか。

①パツリン

②エルゴメトリン

③ルテオスカイリン

▽解答はこちら▽

正解は②でした!

【解説】

パツリンはpenicillium属が産生するマイコトキシンであり、りんごジュースが汚染されやすいため残留基準値が設定されている。

ルテオスカイリンもpenicillium属が産生するマイコトキシンで強い肝毒性を有し、長期摂取により肝がんを誘発する。

 

問12 食品添加物公定書が刊行される契機となったものはどれか。

①ヒ素ミルク事件

②水俣病

③カネミ油症

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正解は①でした!

【解説】

1955年、粉ミルクの品質安定化剤として添加されたリン酸水素二ナトリウムに、製造工程で触媒として用いられた亜ヒ酸が混入し、被害者13000人、死亡者130人以上となった事件。

食の安全に関わる重大事例であり、これを機に食品添加物公定書が制定された。

 

問13 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)の制定のきっかけとなったものはどれか。

①イタイイタイ病

②カネミ油症

③第二水俣病

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正解は②でした!

【解説】

北九州の製油会社であるカネミ倉庫が製造した食用米ぬか油を摂取した人の全身に色素沈着や塩素挫瘡(クロルアクネ)が発生した。

原因は脱臭工程で用いられるPCB製品であり、改修工事のミスでPCBが米ぬかに混入したために起こった。

これをきっかけに化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)が制定された。

 

問14 無毒性量を表す略語はどれか。

①NOAEL

②ADI

③LD

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正解は①でした!

【解説】

NOAELはno-observed adverse effect levelの略で毒性を示さない最大量のことである。

ADIはacceptable daily intakeの略で一日許容摂取量のことを指す。

LDはlethal dose の略で致死量を指す。

 

問15 内分泌かく乱化学物質の疑いのあるプラスチックの原料モノマーはどれか。

①塩化ビニル

②スチレン

③ビスフェノールA

▽解答はこちら▽

正解は③でした!

【解説】

塩化ビニルはポリ塩化ビニル樹脂の原料モノマーであり、肝血管肉腫を引き起こす。

スチレンはポリスチレンの原料モノマーで発がん性を持っている。

ビスフェノールAはポリカーボネート樹脂の原料モノマーで内分泌かく乱作用があると疑われている。

 

問16 次の文章の正誤を答えよ。ポリカーボネート樹脂製の容器で食品を加熱すると、スチレンが食品に移行することがある。

▽解答はこちら▽

正解は「誤」でした!

【解説】

スチレンはカップ麺の容器などに用いられている原料モノマーであるが、ポリカーボネート樹脂の原料として用いられているものはビスフェノールAである。

ポリカーボネート樹脂中にはビスフェノールAの一部が未重合のまま存在しており、容器中に溶け出すことがある。

 

 

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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