新薬承認・薬価収載

【新薬承認+効能効果追加】17製品(2018年7月2日)

新薬情報オンライン(@shinyaku_online)です。

2018年7月2日、厚労省は新有効成分含有医薬品・新医療用配合剤7製品の承認と、9製品の効能・効果や規格追加を承認しました。

その他、インフリキシマブのバイオシミラー1製品承認されています。

今回は一覧としてご紹介します。

 

新有効成分含有医薬品・新医療用配合剤:7製品

●エンタイビオ点滴静注用300mg(一般名:ベドリズマブ(遺伝子組換え))
:「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の治療及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

 

●イミフィンジ点滴静注120mg、同500mg(一般名:デュルバルマブ(遺伝子組換え))
:「切除不能な局所進行の非小細胞肺がんにおける根治的化学放射線療法後の維持療法」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

なお、本剤の対象患者の治療法が極めて限られるため、厚労省の「保険外併用療法制度」のもとで薬価収載までの間、無償提供されるようです。

 

●レフィキシア静注用500、同静注用1000、同静注用2000(一般名:ノナコグ ベータペゴル(遺伝子組換え))
:「血液凝固第Ⅸ因子欠乏患者(血友病B)における出血傾向の抑制」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

 

●ダフクリア錠200mg(一般名:フィダキソマイシン)
:感染性腸炎(偽膜性大腸炎を含む)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

 

●ジェミーナ配合錠(一般名:レボノルゲストレル/エチニルエストラジオール)
:「月経困難症」を効能・効果とする新医療用配合剤。

 

●スピラマイシン錠150万単位「サノフィ」(一般名:スピラマイシン)
:「先天性トキソプラズマ症の発症抑制」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

 

●ガザイバ点滴静注1000mg(一般名:オビヌツズマブ(遺伝子組換え))
:「CD20陽性の濾胞性リンパ腫」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

 

効能・効果、規格追加:9製品

●リムパーザ錠100mg、同錠150mg(一般名:オラパリブ)
:「がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がん」を効能・効果に追加する新効能医薬品。

 

●トレリーフ錠25mg、同OD錠25mg(一般名:ゾニサミド)
:「レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズム(レボドパ含有製剤を使用してもパーキンソニズムが残存する場合)」を効能・効果に追加する新効能・新用量医薬品。

 

●イラリス皮下注用150mg、同皮下注射液150mg(一般名:カナキヌマブ(遺伝子組換え))
:「既存治療で効果不十分な全身型若年性特発性関節炎」を効能・効果に追加する新効能・新用量医薬品。

 

●トレアキシン点滴静注用25m、同点滴静注用100mg(一般名:ベンダムスチン塩酸塩)
:既存の効能・効果である「低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫」において併用療法を追加する新用量医薬品で、同日に新薬として承認されたガザイバ点滴静注と併用できるようになりました。

 

●タフィンラーカプセル50m、同カプセル75mg(一般名:ダブラフェニブメシル酸塩)
●メキニスト錠0.5mg、同錠2mg(一般名:トラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物)
:BRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な悪性黒色腫の既存効能に、術後補助療法を追加する新効能・新用量医薬品。

 

●イムブルビカカプセル140mg(一般名:イブルチニブ)
:再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の既存効能に対し、未治療患者にも使えるようにした新効能医薬品。

 

●フェントステープ0.5mg、同テープ1mg、同テープ2mg、同テープ4mg、同テープ6mg、同テープ8mg(一般名:フェンタニルクエン酸塩)
:新たな規格として0.5mg追加し、0.5mg単位での用量調節をできるようになりました。

 

●ジアグノグリーン注射用25mg(一般名:インドシアニングリーン)
:「血管及び組織の血流評価」を効能・効果に追加した新効能・新用量医薬品。

本剤は厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で公知申請が妥当とされ、医薬品部会で事前評価ののち公知申請されたものです。

そのため今回の効能・効果は既に保険適用されています。

バイオシミラー承認:1製品

●インフリキシマブBS点滴静注用100mg「ファイザー」(一般名:インフリキシマブ(遺伝子組換え)[インフリキシマブ後続3])
:「既存治療で不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止含む)、尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症」「中等度から重度の活動期にあるクローン病、外瘻を有するクローン病の治療及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」「中等症から重度の潰瘍性大腸炎(既存治療で効果不十分な場合に限る)」を効能・効果とするバイオ後続品。

 

レミケードのバイオシミラーとしては3製品目の登場です。

 

あとがき

今回はがん治療に使用する新薬や効能追加が多く承認された印象ですね。

 

潰瘍性大腸炎に使用する新規作用機序のエンタイビオ(一般名:ベドリズマブ)は日本でようやく使用可能となりました。今後、潰瘍性大腸炎の治療が大きく変わることが期待されます。

 

以上、今回は2018年7月2日に承認された新薬や効能追加を一覧としてご紹介しました!

 

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

株式会社PASS MED(パスメド)代表

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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