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【関節リウマチ】生物学的製剤の作用機序・副作用・特徴のまとめ

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近年、関節リウマチの治療薬が多数登場してきています。

また、生物学的製剤も現在(2019.1.31)は8製剤あり、それぞれ作用機序や特徴、効能・効果が異なっています。

 

今回は、関節リウマチ生物学的製剤のそれぞれの作用機序、そして薬剤のまとめ・特徴についてご紹介します!

 

関節リウマチとは

一般に、骨や関節、筋肉などが全身的な炎症を伴って侵される病気を総称して「リウマチ性疾患」といいます。

このうち、関節に炎症が続いて、関節が徐々に破壊され、やがて機能障害を起こす疾患のことを「関節リウマチ」と呼んでいます。

関節リウマチの特徴的な症状は「関節の腫れ」で、最も発現しやすい部位は、手首手足の指の関節です。

また、関節リウマチの症状は「対称性」といって、左右両側の関節に発現することが多いのが特徴です。

 

関節リウマチの原因

関節リウマチの明確な発症原因は不明確ですが、

  • 遺伝的素因
  • 環境要因(ストレス、食生活、肥満等)

などによって、免疫機能が異常になることで発症すると考えられています。

 

免疫系が異常に活動する結果として、関節滑膜組織にリンパ球、マクロファージなどの白血球がでてきます。

このリンパ球やマクロファージが産生するサイトカイン(TNFα、IL-6など)と呼ばれる物質の作用により関節内に炎症反応が引き起こされると考えられています。

 

特に、IL-6は関節リウマチ患者の血清中および滑液中に最も多く認められるサイトカインで、IL-6のレベルは疾患活動性および関節破壊と相関すると言われています。

 

関節リウマチの治療

治療には通常、
痛みを抑えるNSAIDsや炎症を抑えるステロイド抗リウマチ薬(DMARD:“ディーマード”と読みます)が使用されます。

 

これらの薬剤を使用しても進行が抑えられない場合、生物化学的製剤JAK阻害薬(オルミエント等)使用されます。

 

生物学的製剤について

現在(2018.12.4時点)で関節リウマチで使用できる生物学的製剤は以下の8製剤があります。

各製剤の特徴等については後述の一覧表をご覧ください。

  • レミケード(一般名:インフリキシマブ):TNFα阻害
  • エンブレル(一般名:エタネルセプト):TNFα阻害
  • ヒュミラ(一般名:アダリムマブ):TNFα阻害
  • シンポニー(一般名:ゴリムマブ):TNFα阻害
  • シムジア(一般名:セルトリズマブ):TNFα阻害
  • アクテムラ(一般名:トシリズマブ):IL-6受容体阻害
  • ケブザラ(一般名:サリルマブ):IL-6受容体阻害
  • オレンシア(一般名:アバタセプト):CD80/86阻害

大きく分けると、「TNFα阻害薬」、「IL-6受容体阻害薬」、「CD80/86阻害薬」に分けられます。

 

TNFα阻害薬(レミケード、エンブレル、ヒュミラ、シンポニー、シムジア)の作用機序

TNFα阻害薬(レミケード、エンブレル、ヒュミラ、シンポニー、シムジア)は、関節リウマチの炎症や関節破壊に関与するTNFαに結合し、その活性を抑制することで関節リウマチの進行抑制、症状緩和効果を発揮します!

 

IL-6受容体阻害(アクテムラ、ケブザラ)の作用機序

IL-6受容体阻害薬は、炎症の原因物質であるIL-6の結合する受容体を阻害する薬剤です。

IL-6は疾患活動性と関節破壊を亢進するサイトカインのため、IL-6のシグナル伝達を阻害することで、関節リウマチの進行抑制、症状緩和が期待できます!

 

ケブザラは「“完全”ヒト化抗IL-6受容体モノクローナル抗体」で、アクテムラは「ヒト化抗IL-6受容体モノクローナル抗体」に分類されています。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

 

CD80/86阻害薬(オレンシア)の作用機序

オレンシアは抗原提示細胞の「CD80/86」に結合することで、T細胞の「CD28」との結合を解除させ、活性化したT細胞の働きを抑制することができます。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

 

生物学的製剤の特徴(一覧表)

以下に関節リウマチに用いられる生物学的製剤の特徴や効能・効果を一覧表としてまとめています(2019.1.31時点)。

 

製品名
(一般名)
作用機序投与方法自己注射MTX併用*
レミケード
(インフリキシマブ)
TNFα阻害点滴×必須
エンブレル
(エタネルセプト)
TNFα阻害皮下注
(単独も可)
ヒュミラ
(アダリムマブ)
TNFα阻害皮下注
(単独も可)
シンポニー
(ゴリムマブ)
TNFα阻害皮下注
(単独も可)
シムジア
(セルトリズマブ)
TNFα阻害皮下注
(単独も可)
アクテムラ
(トシリズマブ)
IL-6受容体阻害点滴
皮下注

(皮下注)

(単独も可)
ケブザラ
(サリルマブ)
IL-6受容体阻害皮下注
(単独も可)
オレンシア
(アバタセプト)
CD80/86阻害点滴
皮下注

(皮下注)

(単独も可)

*MTX:メトトレキサート

 

投与法には「点滴」と「皮下注」があり、自己注射が可能か不可能か、の違いがありますね。

 

生物学的製剤の副作用

生物学的製剤は、副作用として結核・肺炎・敗血症を含む重篤な感染症の発現が認められることがありますので、投与中は経過観察を十分に行う必要があります。

 

あとがき

近年、関節リウマチ領域では、
オルミエント錠(一般名:バリシチニブ)プラリア皮下注(一般名:デノスマブ(遺伝子組換え))等、新規薬剤が次々に登場しています。

 

IL-6そのものを阻害する抗体薬も開発中だそうですので、今後にも期待したいと思います☆

今後は各薬剤の使い分けや比較試験等が検討されれば興味深いと感じます。

 

以上、今回は関節リウマチと生物学的製剤の作用機序一覧・まとめについてご紹介しました。

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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