新薬承認・薬価収載

【新薬承認+効能効果追加】21製品(2019年6月18日)

更新日:

2019年6月18日、

  • 新薬として16製品
  • 効能・効果や用法・用量追加が4製品
  • バイオシミラー1製品

が一気に承認されました!

 

今回は一覧としてご紹介します。

 

新薬として承認:16製品

●ロズリートレクカプセル100mg、同200mg(一般名:エヌトレクチニブ)
:「NTRK融合遺伝子陽性の進行・再発固形がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

ロズリートレク(エヌトレクチニブ)の作用機序【NTRK陽性の固形がん/ROS1陽性の肺がん】

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がんの臓器横断的な承認ですので、MSI-Highのキイトルーダ(成人のみ)に次いで2製品目ですね。

キイトルーダ(ペムブロリズマブ)の作用機序【MSI-Highの固形がん、胃・食道がん】

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木元 貴祥
ロズリートレクは小児がんにも使用できますので、小児がんの臓器横断としては初です。

 

NTRK融合遺伝子の検出は2019年6月1日に保険収載されているがん遺伝子パネル検査の「FoundationOne CDx」を用います。

 

●ポートラーザ点滴静注液800mg(一般名:ネシツムマブ(遺伝子組換え))
:「切除不能な進行・再発の扁平上皮非小細胞肺がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

ポートラーザ(ネシツムマブ)の作用機序と副作用【肺がん】

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●イナビル吸入懸濁用160mgセット(一般名:ラニナミビルオクタン酸エステル水和物)
:「A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療」を効能・効果とする新剤形医薬品。

既に吸入薬は販売されていますが、同剤はネブライザーに懸濁した薬液を入れて霧状にすることで薬剤を通常呼吸で吸い込めるようにしています。

また既存薬では添加剤として乳糖水和物が含有されていましたが、懸濁用製剤には含まれていないため、乳製品過敏症の方でも安全に投与可能です。

 

作用機序等はノイラミニダーゼ阻害薬の記事にまとめていますので是非ご覧ください。

【インフルエンザ】ノイラミニダーゼ阻害薬の作用機序と一覧表

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上記記事にインフルエンザ治療薬の一覧表(比較表)も掲載しています。>>画像データ

 

●ロナセンテープ20mg、同30mg、同40mg(一般名:ブロナンセリン)
:「統合失調症」を効能・効果とする初の貼付剤。

既に錠剤が販売されていますが、初のテープ製剤です。食事の影響を受けにくいといった特徴があるようですね。

 

●ゾルトファイ配合注フレックスタッチ(一般名:インスリン デグルデク(遺伝子組換え)/リラグルチド(遺伝子組換え)
:「インスリン療法が適応となる2型糖尿病」を効能・効果とする新医療用配合剤。

ゾルトファイ配合注(インスリンデグルデク/リラグルチド)の作用機序【糖尿病】

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木元 貴祥
インスリン製剤とGLP-1アナログ製剤の初の配合剤です。

 

●ミニリンメルトOD錠25µg、同50µg(一般名:デスモプレシン酢酸塩水和物)
:「男性における夜間多尿による夜間頻尿」を効能・効果とする新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。

 

●アジマイシン点眼液1%(一般名:アジスロマイシン水和物)
:結膜炎、眼瞼炎、麦粒腫、涙嚢炎を適応症とする新投与経路医薬品。

 

●ビレーズトリエアロスフィア56吸入、同120吸入一般名:(ブデソニド/グリコピロニウム臭化物/ホルモテロールフマル酸塩水和物)
:「COPD」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品、新医療用配合剤。

ビレーズトリ(LAMA/LABA/ICS)の作用機序:テリルジーとの違い【COPD】

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3剤配合剤としてはテリルジーに次いで2製品目ですね。

テリルジー吸入用(LAMA/LABA/ICS)の作用機序【COPD】

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●ビベスピエアロスフィア28吸入、同120吸入(一般名:グリコピロニウム臭化物/ホルモテロールフマル酸塩水和物)
:「COPD」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品、新医療用配合剤。

ビベスピ(LAMA/LABA)の作用機序:ウルティブロ、アノーロとの違い・比較【COPD】

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ビレーズトリからICSのブデソニドを除いた2剤配合剤です。上記記事では類薬のアノーロ、ウルティブロとの比較について考察しています。

 

●オンパットロ点滴静注2mg/mL(一般名:パチシランナトリウム)
:「トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

オンパットロ(パチシラン)の作用機序・siRNAの特徴【TTR-FAP】

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RNA干渉(RNAi)を利用した初のsiRNA製品で、ユニークな作用機序を有しています!他疾患への応用も期待されるところですね。

 

●ユルトミリス点滴静注300mg(一般名:ラブリズマブ(遺伝子組換え))
:「発作性夜間ヘモグロビン尿症」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

ユルトミリス(ラブリズマブ)の作用機序:ソリリスとの違い【PNH】

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木元 貴祥
ソリリスを改良し、長時間作用型とした製品です。ソリリスよりも長い投与間隔で治療が可能です。

 

●ヴァンフリタ錠17.7mg、同26.5mg(一般名:キザルチニブ塩酸塩)
:「再発又は難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

ヴァンフリタ(キザルチニブ)の作用機序:ゾスパタとの違い・比較【AML】

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FLT3阻害薬に分類されていますので、ゾスパタに次いで2製品目の登場ですね。

木元 貴祥
上記の記事でゾスパタとの比較についても考察していますので是非ご覧ください。

 

●デファイテリオ静注200mg(一般名:デフィブロチドナトリウム)
:「肝類洞閉塞症候群(肝中心静脈閉塞症)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

 

●シムツーザ配合錠(一般名:ダルナビル エタノール付加物/コビシスタット/エムトリシタビン/テノホビル アラフェナミドフマル酸塩)
:「HIV-1感染症」を効能・効果とする新医療用配合剤。

シムツーザ配合錠(DRV/COBI/FTC/TAF)の作用機序【HIV】

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木元 貴祥
プレジコビックス配合錠とデシコビ配合錠を配合した4剤配合剤ですね。

 

●ロミプレート皮下注250μg調製用(デシコビ配合錠ロミプロスチム(遺伝子組換え))
:「既存治療で効果不十分な再生不良性貧血」を効能・効果に追加する新効能・新用量医薬品。

 

●インチュニブ錠1mg、同3mg(一般名:グアンファシン塩酸塩)
:「注意欠陥/多動性障害(AD/HD)」の効能・効果に成人が追加されました。

インチュニブ(グアンファシン)の作用機序【ADHD】

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木元 貴祥
これまでは18歳未満の小児のみでしたが、適応範囲が拡大されていますね。

 

下記記事(新薬のビバンセの記事)ではADHDに使用可能は4製品について比較表も掲載していますので是非ご覧ください。

ビバンセ(リスデキサンフェタミン)の作用機序・特徴:類薬との違い/比較【ADHD】

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効能・効果、用法・用量追加:4製品

●レパーサ皮下注140mgシリンジ、同140mgペン、同420mgオートミニドーザー(一般名:エボロクマブ(遺伝子組換え))
:現家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症について、「HMG-CoA還元酵素阻害剤による治療が適さない」患者にも使用可能となりました。

レパーサ(エボロクマブ)の作用機序と副作用【高脂血症】

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既に類薬のプラルエントは2018年11月に「HMG-CoA還元酵素阻害剤による治療が適さない」患者にも使用可能となっていますね。

プラルエント(アリロクマブ)の作用機序と副作用【高脂血症】

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●リムパーザ錠100mg、同150mg(一般名:オラパリブ)
:効能・効果に「BRCA遺伝子変異陽性の卵巣がんにおける初回化学療法後の維持療法」を追加する新効能医薬品。

リムパーザ(オラパリブ)の作用機序【卵巣がん/乳がん】

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●ジェムザール注射用200mg、同1g(一般名:ゲムシタビン塩酸塩)
:効能・効果の「非小細胞肺がん」に用法・用量を追加する新用量医薬品。

今回承認されたポートラーザと併用する際の用法・用量が追加されているようです。

ポートラーザ(ネシツムマブ)の作用機序と副作用【肺がん】

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●サイラムザ点滴静注液100mg、同500mg(一般名:ラムシルマブ(遺伝子組換え))
:「がん化学療法後に増悪した血清AFP値が400ng/mL以上の切除不能な肝細胞がん」を効能・効果に追加する新効能医薬品。

サイラムザ(ラムシルマブ)の作用機序【胃/大腸/肝細胞がん】

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バイオシミラー(BS):1製品

●ベバシズマブBS点滴静注100mg「ファイザー」、同400mg「ファイザー」
:「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」を効能・効果とする、初のアバスチンのバイオシミラーです。

先発品のアバスチンとは効能・効果に違いがありますので注意が必要です。以下の記事で解説しています。

アバスチン(ベバシズマブ)の作用機序とバイオシミラー【大腸がん】

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あとがき

今回の個人的な注目は以下ですね。

  • ロズリートレク:NTRK融合遺伝子陽性に対する臓器横断的承認!
  • オンパットロ:初のRNA干渉(RNAi)を利用したsiRNA薬。作用機序がユニーク!
  • ゾルトファイ:糖尿病治療薬初のインスリン+GLP-1アナログ製剤の配合剤

 

昨年のMSI-High固形がんに対するキイトルーダの承認を皮切りに、臓器横断的ながん治療薬が相次いで承認されてきています。

キイトルーダ(ペムブロリズマブ)の作用機序【MSI-Highの固形がん、胃・食道がん】

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がん遺伝子の変異状況を一気に確認できるがん遺伝子パネル検査も2019年6月に保険収載されているため、国もがんゲノム医療(がんの個別化治療)を推進させています。

 

木元 貴祥
今後もがんゲノム医療には注視していきたいと思います。

 

以上、今回は2019年6月18日に承認された新薬や効能・効果、用法・用量追加の薬剤を一覧としてご紹介しました☆ご参考にしていただければ嬉しいです。

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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