12.悪性腫瘍

キイトルーダ(ペムブロリズマブ)の作用機序【消化器がん/MSI-High固形がん】

2024年3月4日、厚労省の薬食審・医薬品第二部会にてキイトルーダ(ペムブロリズマブ)の「胃がん」に対する適応拡大が承認了承されました!

現在では未承認のため、ご注意ください。

MSD|申請のニュースリリース

基本情報

製品名 キイトルーダ点滴静注100mg
一般名 ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)
製品名の由来 特になし
製造販売 MSD(株)
効能・効果 悪性黒色腫
切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん
●再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫
●がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮がん
●がん化学療法後に増悪した進行・再発の
高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形がん(標準的な治療が困難な場合に限る)
●再発又は遠隔転移を有する頭頸部がん
根治切除不能又は転移性の腎細胞がん
腎細胞がんにおける術後補助療法
●根治切除不能な進行・再発の食道がん
●治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がん
がん化学療法後に増悪した切除不能な子宮体がん
PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳がん
●ホルモン受容体陰性かつHER2 陰性で再発高リスクの乳がんにおける術前・術後薬物療法
●がん化学療法後に増悪した高い腫瘍遺伝子変異量(TMB-High)を有する進行・再発の固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)
●進行又は再発の子宮頸がん
●再発又は難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫
●治癒切除不能な進行・再発の胃がん

 

キイトルーダは2017年に発売された免疫チェックポイント阻害薬で、順次適応拡大されてきていますね。

 

本記事では消化器がんと、2018年12月21日に承認された臓器横断的(臓器非特異的)な承認(MSI-Highの固形がん)について解説しています。

MSI-Highの固形がんに関しては2018年6月に厚生労働省の条件付き早期承認制度の適用対象になっていますので、ローブレナ(一般名:ロルラチニブ)に続いて2番目の同制度適用の承認ですね。

ローブレナ(ロルラチニブ)の作用機序と副作用【ALK陽性の肺がん】

続きを見る

 

肺がん・悪性黒色腫・乳がん・腎細胞がん・子宮体がんについては別の記事で解説していますので以下の記事をご確認ください。

 

木元 貴祥
まずはMSI-Highの固形がんから解説します。

 

高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)とは

マイクロサテライトとは、正常細胞のDNAに存在する2から4塩基程度の単純な繰り返し配列のことを指します。

 

よくある例としては、シトシン(C)とアデニン(A)が交互に繰り返されるCAリピートと呼ばれるマイクロサテライトが有名です。

 

このようなマイクロサテライトの配列の長さが、正常細胞とがん細胞で異なってしまうことを「マイクロサテライト不安定性(MSI)」と呼んでいます。

 

例えば、正常細胞ではマイクロサテライトの繰り返しが10回のところ、がん細胞では2回しか繰り返していなかったり、30回繰り返されていたりします。

 

 

正常細胞のDNAの修復機構がうまく機能していないほど、がん細胞のマイクロサテライト不安定性が高頻度に見られてしまいます。

これを高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)と呼んでいます。

 

MSI-Highの固形がん:標準的な治療が困難な場合に限る

一般的に、MSI-Highのがんでは、その他の遺伝子異常も多く存在しているため、予後が不良だと言われています。遺伝子異常が多いと、TMB-Highになりますので、少なからずMSIとTMBは関係していそうですね。

 

MSI-Highがよくみられるがんとしては、以下があります。

  • 大腸がん
  • 胃がん
  • 膵臓がん
  • 子宮がん
  • 乳がん
  • 膀胱がん
  • 前立腺がん
  • 甲状腺がん

特に大腸がんでは5%前後にMSI-Highがみられます。

 

木元 貴祥
このようなMSI-Highのがんに対して効果が期待されているのがキイトルーダです。

 

ただし、初回から使用できるわけではなく、

  • がん化学療法後に増悪した進行・再発の場合
  • 標準的な治療が困難な場合

に限られていますので注意が必要です。

 

従って、基本的には抗がん剤(化学療法)が標準で、治療選択肢が無くなった場合に初めてキイトルーダを使用することができます。

 

使用にあたっては添付文書にも以下の注意書きがあります。1)

<がん化学療法後に増悪した進行・再発のMSI-Highを有する固形癌(標準的な治療が困難な場合に限る)>

  1. 十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、MSI-Highが確認された進行・再発の固形癌患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断薬を用いること。
  2. 結腸・直腸癌の場合、フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤、オキサリプラチン及びイリノテカン塩酸塩水和物による治療歴のない患者における本剤の有効性及び安全性は確立していない。
  3. 結腸・直腸癌以外の固形癌の場合、本剤の一次治療における有効性及び安全性は確立していない。また、二次治療において標準的な治療が可能な場合にはこれらの治療を優先すること。
  4. 本剤の手術の補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
  5. 臨床試験に組み入れられた患者の癌腫等について、「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと。

 

大腸がんと治療

早期に発見された場合は手術によってがんを取り除くことができ、場合によっては術後の抗がん剤治療(術後補助化学療法)が行われます。

 

一方、発見時に他の臓器に転移(StagrⅣ)があったり、再発している場合、手術はできないため、抗がん剤(化学療法)による治療が基本です。

 

大腸がんの一次化学療法では抗がん剤(2〜3種)+分子標的薬(ベバシズマブなど)を用いた以下のいずれかの治療法が行われます。

  • FOLFOX+アバスチン/ベクティビクス/アービタックス
  • FOLFIRI+アバスチン/ベクティビクス/アービタックス
  • FOLFOXIRI+アバスチン
  • CAPOX+アバスチン
  • SOX+アバスチン
  • IRIS+アバスチン

 

参考:使用薬剤

 

キイトルーダはMSI-highが確認された場合、上記治療に加えて初回から単剤で使用可能となります!

 

アバスチン(ベバシズマブ)の詳細については以下の記事をご参考くださいませ。

アバスチン(ベバシズマブ)の作用機序とバイオシミラー【大腸がん】

続きを見る

 

食道がんと治療

食道がんはその名の通り、食道に発生するがんです。日本人の食道がんは約半数が食道の中央付近からでき、次に食道の下部に多くできると言われています。

 

治療の基本は手術と放射線治療ですが、がんが進行している場合、適宜、抗がん剤(化学療法)が併用して行われます。

 

特に発見時に他の臓器に転移の有る場合(StageⅣ)、5-FUとシスプラチンの併用療法(FP療法)が初回治療として行われますが、FP療法にキイトルーダを併用することでさらに治療効果が高まることが示されました。

 

また、FP療法に抵抗性となった場合の二次治療としては

が治療選択肢として挙げられています。

 

胃がんと治療

胃がんの治療は発見時のStageによって異なります。

最近では胃がん検診受診率の向上により、より早期で発見できることが多いとされています。

 

発見時に遠隔臓器に転移がある場合(StageⅣ)や、再発した胃がんの場合、手術によって取り除くことができないため、抗がん剤併用(化学療法)による治療が原則です。

StageⅣや再発の胃がんの場合、乳がんと同様に約20%はHER2受容体が発現していることが知られています。

 

HER2が陽性の場合、HER2を阻害するハーセプチン(一般名:トラスツズマブ)を併用した以下のような化学療法が行われます。

  • XP(カペシタビン+シスプラチン)+トラスツズマブ
  • SP(S-1+シスプラチン)+トラスツズマブ
  • SOX(S-1+オキサリプラチン)+トラスツズマブ
  • XELOX(カペシタビン+オキサリプラチン)+トラスツズマブ

 

ハーセプチンの作用機序については以下の記事をご確認ください。

ハーセプチン(トラスツズマブ)の作用機序と副作用【胃がん】

続きを見る

 

一方、HER2が陰性の場合、以下のような一次化学療法が行われます。特に、PD-L1発現率が5%以上(CPS5以上)の場合、オプジーボなどの免疫チェックポイント阻害薬が使用可能です。

オプジーボ(ニボルマブ)の作用機序【胃/尿路上皮がん】

続きを見る

 

今回ご紹介するキイトルーダも、HER2陰性の一次化学療法として、

  • FP(5-FU+シスプラチン)、または
  • CAPOXカペシタビン+オキサリプラチン)

との併用で使用します。ただし、PD-L1発現率(CPS)がどうなるのかについては、現時点では不明のため、最適使用推進ガイドラインを待ちたいと思います。

 

木元 貴祥
後述する臨床試験の結果を見る限り、CPS1以上になるのでは?と予想しています。また、使用する化学療法はCAPOXが主になりそうですね。

 

その他にも、最近ではHER2陰性でクローディン18.2陽性の場合、一次化学療法としてビロイ(ゾルベツキシマブ)も登場しました。

ビロイ点滴静注用(ゾルベツキシマブ)の作用機序【胃がん】

続きを見る

 

HER2陽性ならハーセプチン、陰性ならCPSとクローディンを検査して免疫チェックポイント阻害薬(オプジーボ or キイトルーダ)かビロイか、って感じでしょうか。

 

上記の一次化学療法(初回治療)で増悪が認められた場合、二次治療としてはタキソール+サイラムザ(ラムシルマブ)による併用療法が行われます。

サイラムザ(ラムシルマブ)の作用機序【胃/大腸/肝細胞/肺がん】

続きを見る

 

二次治療で増悪した場合、三次治療として

がありますね。

エンハーツ(トラスツズマブ デルクステカン)の作用機序【乳/胃/肺がん】

続きを見る

 

木元 貴祥
さて、それではキイトルーダの作用機序について解説していきます。

 

がんと免疫チェックポイント

通常、がんができると生体内の免疫反応が活性化され、がん細胞を死に導こうとしますが、がん細胞はヒトの免疫機構から逃れる術をいくつか持っています。

 

その一つに、がん細胞ではヒトの免疫反応を抑制する「PD-L1ピーディーエルワン」を大量に発現し、免疫反応(T細胞からの攻撃)から逃れています。

 

PD-L1はT細胞のPD-1と結合することで、T細胞の活性を抑制させる働きがある、いわば、ブレーキのような働きを担っています。

 

本来、PD-L1やPD-1はT細胞が自己を攻撃しない(自己免疫抑制作用)のために体内に存在していますが、がん細胞はそれを逆手に取っています。

これを“免疫チェックポイント”と呼んでいます。

 

キイトルーダ(ペムブロリズマブ)の作用機序

今回紹介するキイトルーダは、「ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体薬」と呼ばれる、がん免疫療法薬です。

 

キイトルーダはT細胞の「PD-1」を特異的に抑制することで、がん細胞からのブレーキを解除させ、ヒト本来の免疫反応を活性化させます。

その結果、T細胞が、がん細胞を攻撃することでがん細胞を死に導く、といった作用機序を有しています☆

 

T細胞が活性化され、ヒト本来の免疫力によってがん細胞を攻撃しますので、従来の抗がん剤と比較して副作用が比較的少ないと言われています。

 

特にMSI-Highのがんでは、PD-L1の発現量が多いことが示唆されているため、キイトルーダが期待されています。

 

MSI-High固形がんのエビデンス紹介:5つの第Ⅱ相臨床試験

日本の承認の根拠となった臨床試験は以下の2つで、いずれもMSI-Highの固形がん患者さんが対象です。1)

  • KEYNOTE-164(61例)2)5-FU、オキサリプラチン、イリノテカンの治療歴を有する結腸・直腸がん患者さんが対象です。
    ⇒奏効率(がんが30%以上縮小した患者さんの割合)は27.9%でした。

 

  • KEYNOTE-158(グループKの83例)3):一次治療として標準的な化学療法歴のある固形がん患者さんが対象です。
    ⇒奏効率は34.9%でした。

なお、KEYNOTE-158には、子宮内膜がん、胃がん、小腸がん、膵臓がん、胆道がん、副腎皮質がん、中皮腫、小細胞肺がん、子宮頸がん、神経内分泌腫瘍、甲状腺がん、尿路上皮がん、脳腫瘍、卵巣がん、前立腺癌がん、後腹膜腫瘍、唾液腺がん、肉腫、精巣腫瘍、扁桃がん、の患者さんが含まれています。

 

木元 貴祥
すごい種類ですね・・^^;

 

参考までに、米国で承認された際の根拠臨床試験は以下の5つの第Ⅱ相臨床試験で、いずれもMSI-Highの固形がん患者さんを対象としています。4)

  • KEYNOTE-016
  • KEYNOTE-164
  • KEYNOTE-012
  • KEYNOTE-028
  • KEYNOTE-158

 

上記149例の奏効率(がんが30%以上縮小した患者さんの割合)は39.6%と報告されています。また、奏効が得られた患者さんの78%は少なくとも6か月の奏効持続期間が得られています。

 

MSI-High大腸がん一次治療のエビデンス紹介:KEYNOTE-177試験

MSI-High大腸がんの一次治療の根拠となった臨床試験はKEYNOTE-177試験で、一次治療としてキイトルーダと標準的化学療法(FOLFOX or FOLFIRI±分子標的治療薬)を比較する第Ⅲ相臨床試験です。5)

 

主要評価項目は「無増悪生存期間(PFS)」と「全生存期間(OS)」とされ、結果は以下の通りでした。

標準的化学療法群 キイトルーダ群
無増悪生存期間中央値 8.2か月 16.5か月
HR=0.60(95%CI:0.45-0.80)
P=0.0002

全生存期間については追跡解析中

 

木元 貴祥
一次治療でPFSが16.5か月はすごい・・・

 

食道がんのエビデンス紹介:KEYNOTE-181試験(二次治療)、KEYNOTE-590試験(一次治療)

食道がん二次治療の根拠となった臨床試験はKEYNOTE-181試験で、一次治療で増悪した患者さんを対象に、二次治療としてキイトルーダと化学療法(タキサン系 or イリノテカン)を比較する第Ⅲ相臨床試験です。1)6)

 

主要評価項目は「全生存期間(OS)」とされ、全体症例では有意差はなかったものの、PD-L1陽性(CPS≧10)かつ扁平上皮がんの症例では有意な改善が認められていました(下表)。

化学療法群 キイトルーダ群
全生存期間中央値 6.7か月 10.3か月
HR=0.64(95%CI:0.46-0.90)

 

類薬のオプジーボ(ニボルマブ)ではPD-L1陽性/陰性に関わらず使用できますので、今後、使い分けの検討が必要かもしれませんね!

オプジーボ(ニボルマブ)の作用機序【胃/尿路上皮がん】

続きを見る

 

木元 貴祥
PD-L1陽性ならキイトルーダかオプジーボ、PD-L1陰性ならオプジーボ?

 

また、一次治療の根拠となったのはKEYNOTE-590試験です。7)

主要評価項目がいくつかあり、大変ややこしいのですが、下記の通りでした。

  • 扁平上皮群、扁平上皮かつCPS≧10群、CPS≧10群、全登録患者、それぞれにおける全生存期間(OS)
  • 扁平上皮群、CPS≧10群、全登録患者、それぞれにおける無増悪生存期間(PFS)

 

詳細は割愛しますが、上記のいずれの対象においてもOSとPFSの有意な延長が示されています!

 

木元 貴祥
本試験の結果を受けて、初回治療ではPD-L1発現状況や組織型(扁平上皮がん/腺がん)を問わず使用できるようになりました。

 

胃がんのエビデンス紹介:KEYNOTE-859試験(一次治療)

本試験は、治癒切除不能なHER2陰性胃がんの患者さんを対象に、化学療法(FP療法またはCAPOX療法)単独群と、それにキイトルーダを上乗せする群を比較した国際共同第Ⅲ相臨床試験です(日本人を含む)。

 

主要評価項目は「全生存期間(OS)」であり、全対象例(ITT)、PD-L1 CPS≧1の例、PD-L1 CPS≧10の例でそれぞれ検証されました。

化学療法群 化学療法+
キイトルーダ群
全生存期間中央値(ITT) 11.5か月 12.9か月
HR=0.78(95%CI:0.70-0.87)
p<0.0001
全生存期間中央値(CPS≧1) 11.4か月 13.0か月
HR=0.74(95%CI:0.65-0.84)
p<0.0001
全生存期間中央値(CPS≧10) 11.8か月 15.7か月
HR=0.65(95%CI:0.53-0.79)
p<0.0001

 

いずれの対象群についても、キイトルーダ群で有意なOSの延長が認められました!

ただ、やはりITT集団より、CPSが1以上の集団やCPS10以上の集団の方が上乗せ効果は大きいようです。

 

木元 貴祥
この結果を受けて、最適使用推進ガイドラインではどのような対象になるのか、注目です!

 

まとめ・あとがき

キイトルーダはこんな薬

  • PD-1を特異的に阻害する免疫チェックポイント阻害薬
  • T細胞を活性化することで、がんを攻撃する
  • MSI-Highの固形がん患者さんに対して効果が期待されている

 

がんに特化したMSI-Highのように、バイオマーカーによる臓器横断的(臓器非特異的)な承認は国内初です。

近年では、プレシジョン・メディシン(Precision Medicine)と呼ばれる「精密医療」の推進が図られています。

 

木元 貴祥
遺伝子のバイオマーカーを発見し、個々の患者さんに最適・最良の薬のみを投与して治療を行う概念です。オーダーメイド医療のようなイメージですね。

 

他にも臓器横断的な薬剤の開発が進められていて、2019年にはNTRK融合遺伝子陽性の固形がんに対する臓器横断的な薬剤ロズリートレク(一般名:エヌトレクチニブ)も登場しましたのでこちらも期待できますね!

ロズリートレク(エヌトレクチニブ)の作用機序【NTRK陽性の固形がん/ROS1陽性の肺がん】

続きを見る

 

また、キイトルーダは腎細胞がんに対してインライタ(一般名:アキシチニブ)との併用療法についても2019年12月20日に承認されました。

バベンチオ/キイトルーダ+インライタの作用機序【腎細胞がん】

続きを見る

 

頭頸部がんについては割愛しましたが、根拠となった試験はKEYNOTE-048試験で、一次治療としてキイトルーダ単剤、化学療法(5-FU+プラチナ製剤)+キイトルーダ併用療法の有効性が示されていますね。9)

 

以上、今回はMSI-Highの固形がん、消化器がんキイトルーダ(ペムブロリズマブ)の作用機序についてご紹介しました。

 

引用文献・資料等

  1. キイトルーダ 添付文書(日本)
  2. KEYNOTE-164試験:メーカーHPJ Clin Oncol. 2020 Jan 1;38(1):11-19.
  3. KEYNOTE-158試験:メーカーHPJ Clin Oncol. 2020 Jan 1;38(1):1-10.
  4. KEYTRUDA米国添付文書
  5. KEYNOTE-177試験(MSI-High大腸がん一次治療):N Engl J Med 2020; 383:2207-2218
  6. KEYNOTE-181試験(食道がん二次治療):J Clin Oncol. 2020 Dec 10;38(35):4138-4148. 
  7. KEYNOTE-590試験(食道がん一次治療):Lancet. 2021 Aug 28;398(10302):759-771.
  8. KEYNOTE-859試験(胃がん一次治療): Lancet Oncol. 24(11): 1181-1195, 2023
  9. KEYNOTE-048試験(頭頸部がん一次治療):Lancet. 2019 394: 1915-1928.

 

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木元 貴祥

株式会社PASS MED(パスメド)代表

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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