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レンビマ(レンバチニブ)の作用機序【甲状腺がん】

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厚労省は2015年3月26日、厚生労働省は、「根治切除不能な甲状腺がん」を効能・効果とするレンビマカプセル(一般名:レンバチニブメシル酸塩)を承認したと発表がありました!

今回は甲状腺がんとレンビマ(レンバチニブ)の作用機序についてご紹介します。

 

甲状腺がんとは

甲状腺がんは、気管の付近、頸部の前面に位置する甲状腺の組織に生じるがんの一種です。

男性より女性に多く発症します。

最も多く見られる甲状腺がんの種類である乳頭がんと濾胞がんは、分化型甲状腺がんとして分類され、甲状腺がんのおよそ95%を占めます。

その他、未分化がん(頻度:3~5%)、髄様がん(頻度:1~2%)があります。

分化型甲状腺がん患者様の多くは、手術および放射性ヨウ素療法で治療できる一方、これらの治療に適さない少数の患者さんもいます。

 

今回承認されたレンビマは、切除不能(手術ができない)で、放射性ヨウ素療法にも抵抗を示した患者さんに対して使用することが可能です。

 

甲状腺がんの血管新生と増殖機構

がん全般的に言えることですが、がん細胞が大きくなるためには多くの栄養素や酸素が必要となります。

そこでがん細胞は、自分のところに血管を無理やり作らせようとし、それに関与する因子として、がん細胞はVEGF(血管内皮細胞増殖因子)FGF(線維芽細胞増殖因子)などを放出することが知られています。

これらの因子が、血管のVEGF受容体(VEGFR)FGF受容体(FGFR)に結合すると、がん細胞に対して異常な血管が作られ(これを“血管新生”といいます)、この血管を通じてがん細胞は大量の栄養と酸素を得ることができます。

そうすることでがん細胞はどんどんと成長し、他臓器へ転移もしやすくなってしまいます。

 

また、がん細胞の細胞膜にはしばしばRETFGF受容体(FGFR)が存在しています。

特に甲状腺がんではRET遺伝子に変異があることが多く、RETが恒常的に活性化している状態になります。

これらRETやFGFRからのシグナル伝達が、がん細胞の核内に到達すると、がん細胞の増殖が活性化されます。

レンビマ(一般名:レンバチニブ)の作用機序

レンビマはVEGFR、FGFR、RETを特異的に阻害する薬剤です。

がんの血管新生に関与しているVEGFRFGFRを阻害することで、がんの血管新生が抑制され、がんの成長を抑制することができます。

 

また、がん細胞のRETFGFRを阻害することで、シグナル伝達を阻害することができ、がんの増殖活性を抑制することができます。

 

この他にも
血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)αや幹細胞因子受容体(KIT)を阻害する作用も有しています。

 

レンビマは上記のように、がん細胞の増殖に関与する様々な受容体を阻害する作用機序によって、がん細胞の増殖・成長・活性化を抑制します。

 

類薬とあとがき

これまで放射性ヨウ素療法耐性の患者さんにはネクサバール(一般名:ソラフェニブ)がありましたが、今回承認されたレンビマも選択肢に加わります。

患者さんにとっては選択肢が増えたことで朗報ではないでしょうか。

 

今後は使い分け等も明確になれば興味深いと感じます。

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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