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サインバルタ(デュロキセチン)の作用機序と副作用【うつ病】

2018/09/21更新
   

今回は「うつ病、うつ状態」を効能・効果とするサインバルタカプセル20mg/同30mg(一般名:デュロキセチン)についてご紹介します。

サインバルタは「SNRI」に分類されている薬剤で、以下の効能・効果も有しています。

  • 下記疾患に伴う疼痛
    • 糖尿病性神経障害
    • 線維筋痛症
    • 慢性腰痛症
    • 変形性関節症

今回はうつ病とサインバルタ(デュロキセチン)の作用機序についてご紹介します。

 

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うつ病とは

仕事がうまくいかなかったり、学校の試験で悪い点を取ってしまったり、友人関係で喧嘩してしまったり、ということで気分が落ち込んだり、やる気が起きないことは誰しもが経験したことがあると思います。

このような気分の落ち込みはごくごく一般的な感情の変化です。

 

ちょっとした気分の落ち込みであれば、飲み会や買い物、友人との遊びなどで吹き飛ぶこともありますし、時間の経過で次第に回復していきます。

しかしながら、「うつ病」では憂うつな状態が2週間以上も続き、例え原因となっていた問題が解決しても気分が晴れないことが多く、次第に日常生活に支障(仕事に行けない、学校に行けない、外に出たくない、等)をきたしてしまいます。

 

うつ病の原因

脳内には「神経伝達物質」と呼ばれるものが存在しており、記憶や意欲、感情等をコントロールしています。

その中でも意欲・活力・気分などに関わっている神経伝達物質として「セロトニン」や「ノルアドレナリン」が知られていますが、うつ病ではこれら神経伝達物質の量が不足していると考えられています。

 

うつ病の治療

うつ病をそのまま放っておいてしまうと、悪化して治りにくくなり、その後の日常・社会生活に大きな悪影響を与えてしまう可能性があります。

従って、できるだけ早く治療を開始することが大切です。

 

うつ病の治療は、

  • 休養
  • 薬物治療
  • 精神療法

を中心に行われます。

特に、「休養」は最も重要で、家で何も考えずにゆっくりリフレッシュして過ごすことが大切です。

 

症状を抑えたり、再発を抑制したりする薬物治療にはいくつか薬の種類がありますが、中心となるのは「抗うつ薬」です。

それではここからサインバルタの作用機序についてご紹介します!

 

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サインバルタ(デュロキセチン)の作用機序

前述のように、うつ病の患者さんは脳内の神経伝達物質であるセロトニンノルアドレナリンの量が減っていることによって発症すると考えられています。

セロトニンやノルアドレナリンは神経細胞から脳内に放出された後、再び神経細胞内へと回収されます。

この神経細胞内へと回収される過程を“再取り込み”と呼んでおり、セロトニン/ノルアドレナリンのトランスポーターが関与しています。

 

サインバルタは、これらセロトニンノルアドレナリンの“再取り込み”に関与するトランスポーターを選択的に阻害する薬剤です。

再取り込みを阻害することで脳内のセロトニンとアドレナリン量を増やし、うつ病を改善する、といった作用機序です。

 

このような選択的セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬のことを“SNRI(エスエヌアールアイ)”と言います。

 

サインバルタの副作用と注意事項

主な副作用としては主な副作用は、悪心、傾眠、口渇、頭痛、便秘、下痢、めまいなどがあります。

また、自殺念慮、自殺企図のリスクが高くなる可能性もありますので、服用にあたっては十分に注意が必要です!

 

その他、「モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤」と併用すると副作用が増強される恐れがあるため、併用禁忌とされています。

代表的なMAO阻害剤には以下があります。

 

類薬

同様の効能・効果を持つSNRIには、

があります。

 

今後はこれらSNRIの使い分け等について検討されれば興味深いと感じます。

 

以上、本日はうつ病とSNRIのサインバルタをご紹介しました☆

 
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