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アレセンサ(アレクチニブ)の作用機序と副作用【ALK陽性の肺がん】

   

2015年9月2日、厚労省は「ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」を効能・効果とするアレセンサカプセル150mg(一般名:アレクチニブ塩酸塩)を承認しました。

アレセンサは既に20mgと40mg製剤が2014年に承認・販売されていましたが、服用錠剤数が多く、利便性が悪いといった問題点がありました。

 

150mg製剤が承認されたことから、より服用の利便性が向上しています。

今回は非小細胞肺がんとアレセンサ(アレクチニブ)の作用機序についてご紹介します☆

 

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非小細胞肺がんと治療について

肺がんは性質や薬の効き方によって“小細胞肺がん”と“非小細胞肺がん”に分類されています。

早期に発見できた場合、手術の適応になりますが、発見時に他の臓器に転移がある場合(StageⅣ)や再発してしまった場合、化学療法(抗がん剤や分子標的薬)の治療が中心となります。

 

非小細胞肺がん初回化学療法(一次化学療法)は、がんの遺伝子状況によって以下の優先順位で使用する薬剤が細かく使い分けられています。

 

 

 

 

 

 

  • 上記遺伝子等がすべて陰性の場合:アバスチンなどの分子標的薬と、シスプラチン、ゲムシタビン、パクリタキセル、ペメトレキセドなどの抗がん剤を組み合わせて使用

 

上記のうち、最も頻度が高いのがEGFR遺伝子変異陽性で、約半数を占めています。

 

一方、ALK融合遺伝子陽性は約2~5%とされ、推定患者数は1600~3900人と少数です。

それではここから、アレセンサが関与するALK融合遺伝子についてご紹介します。

 

ALK融合遺伝子陽性の肺がん

がん細胞が増殖するメカニズムは様々な仕組みが存在していますが、がん細胞は増殖因子の結合する受容体を持っています。

受容体を構成する遺伝子の1つに「ALK遺伝子」が知られていますが、正常なALK遺伝子を持つ受容体では、増殖因子が結合することで、その刺激が細胞内を伝達(シグナル伝達)し、核内に刺激が届けられます。

 

核内まで刺激が伝達すると、増殖・活性化が促進され、がん細胞の増殖に繋がります。

ただし、増殖因子が存在しない場合、刺激が核に伝達しないため、がん細胞は増殖しません。

 

しかし、非小細胞肺がんの約2~5%の患者さんでは、ALK遺伝子と別の遺伝子が入れ替わって融合してしまうことが知られています。

融合してしまった遺伝子のことを「ALK融合遺伝子」と呼んでおり、これを元に「ALK融合タンパク」が合成されます。

 

ALK融合タンパクは、増殖因子が存在しないにも関わらず、恒常的にシグナル伝達が核へと伝達されています。

そのため、常にがん細胞は増殖が活性化されている状態です。

 

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アレセンサ(一般名:アレクチニブ)の作用機序

アレセンサはALK融合遺伝子から合成されたALK融合タンパクを特異的に阻害する薬剤です!

ALK融合タンパクを阻害することでシグナル伝達を阻害させ、がん細胞の増殖を抑制するといった作用機序を有しています。

 

ALK融合タンパクは、がん細胞にしか存在していないため、アレセンサは正常細胞には影響を及ぼしにくいといった特徴があります。

 

アレセンサの用法・用量

通常、成人にはアレクチニブとして1回300mgを1日2回経口投与します。

 

20mgと40mg製剤しかなかった頃は、40mg製剤を7カプセル、20mg製剤を1カプセルの計8カプセルを1日2回服用と非常に煩雑でした。

150mg製剤が登場したことで、1回あたり2カプセル(150mg×2)の服薬が可能となり、煩雑さが軽減されています。

 

アレセンサの副作用

主な副作用として便秘、味覚異常、発疹、血中ビリルビン増加、AST(GOT)増加、CPK増加、血中クレアチニン増加などが報告されています。

稀に間質性肺炎が発現する可能性があるため、息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱等がないか確認することが大切です。

 

類薬とアレセンサの特徴

ALK融合遺伝子陽性に使用できるALK阻害薬は以下があります。

 

ALK融合遺伝子陽性の初回治療としてザーコリとアレセンサを直接比較する第Ⅲ相臨床試験(ALEX試験)では、アレセンサの方が治療成績が良かったことが報告されています。

両薬剤を使い分ける上で重要な臨床試験かと思います。

 

あとがき

近年、肺がんの治療薬は様々な薬剤が登場してきています。

また、遺伝子検査を用いた治療が最も進んでいるのも肺がんです。

 

以上、今回は非小細胞肺がんとアレセンサ(アレクチニブ)の作用機序についてご紹介しました。

 
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