4.消化器系 12.悪性腫瘍

リムパーザ(オラパリブ)の作用機序【卵巣/乳/膵/前立腺がん】

2020年12月4日、厚労省の薬食審医薬品第二部会にてリムパーザ錠(オラパリブ)の効能・効果に

  • 膵がんにおける維持療法(審議品目)
  • 去勢抵抗性前立腺がんにおける維持療法(報告品目)
  • 卵巣がんの初回治療(報告品目)

を追加することについて審議・報告される予定です!

現時点では上記適応は未承認のためご注意ください。

 

基本情報

製品名リムパーザ錠100mg/150mg
一般名オラパリブ
製品名の由来特になし
製薬会社製造販売元:アストラゼネカ(株)
プロモーション提携:MSD(株)
効能・効果○BRCA遺伝子変異陽性の卵巣がんにおける初回化学療法後の維持療法
○白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣がんにおける維持療法
○がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳がん
用法・用量通常、成人にはオラパリブとして300mgを1日2回、経口投与する。
なお、患者の状態により適宜減量する。
収載時の薬価100mg 1錠:3,996.00円
150mg 1錠:5,932.50円

 

リムパーザは国内初のポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害として2018年に登場しました。

参考:PARPは“パープ”と読みます。

 

これまでのリムパーザの効能・効果は以下の通りです。

  • 「白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣がんにおける維持療法」:2018年1月19日に承認
  • 「がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がん」:2018年7月2日に適応拡大
  • 「BRCA遺伝子変異陽性の卵巣がんにおける初回化学療法後の維持療法」:2019年6月18日に適応拡大

 

これまでは卵巣がん・乳がんのみでしたが、今後は膵臓がんや前立腺癌にも適応拡大が期待されていますね!

 

木元 貴祥
また卵巣がんではこれまで白金製剤治療後にしか使用できませんでしたが、今後は白金治療前にも使用可能となる見込みです。

 

本日は卵巣がん・乳がん・膵臓がん・前立腺がんの概要、そしてリムパーザ(オラパリブ)の作用機序についてご紹介します。

 

卵巣がんと治療

卵巣がんは、卵巣に発生するがんです。

 

新たに診断される人数は、1年間に10万人あたり14.3人と言われています。

また、40歳代から増加を始め、50歳代前半から60歳代前半でピークを迎え、その後は次第に減少します。

 

卵巣がんの約10%は遺伝的要因によるものと考えられており、BRCA遺伝子変異があると、発症する危険性を高めることがわかっています。

参考:BRCAは“ビーアールシーエー”もしくは“ブラカ”と読みます。

 

<卵巣がんのBRCA遺伝子変異の割合(日本人)>

  • 卵巣がん全体:14.7%
  • 早期卵巣がん:4.9%
  • 進行卵巣がん:24.1

引用|CHARLOTTE試験:Int J Gynecol Cancer. 2019 Jul;29(6):1043-1049.

 

初期治療

卵巣がん治療の基本は手術です。1)

まずは手術によって、がんの拡がり具合を確認するとともに、がんを手術で取り除きます。

 

術後には白金(プラチナ)系薬剤のカルボプラチンと、タキサン系薬剤のパクリタキセルを併用した抗がん剤治療を4~5カ月程行うのが一般的です。

タキソールとタキソテールの作用機序と副作用【抗がん剤】

続きを見る

 

木元 貴祥
上記の治療によって、治癒する患者さんもいらっしゃいますが、残念ながら再発してしまう患者さんもいらっしゃいます。

 

今回ご紹介するリムパーザはBRCA遺伝子変異の場合、上記の初回の白金系抗がん剤治療後の維持治療として投与することで再発を抑えることが期待できます。

 

しかし、一定数の患者さんでは残念ながら再発してしまうこともあり、その場合、次の治療が行われます。再発の時期としては、治療後2年以内が多くみられます。

 

再発時の治療

再発卵巣がんでは、初回の抗がん剤治療完了から6カ月以上経過している場合、もう一度、白金(プラチナ)系薬剤を含んだ抗がん剤治療が行われます。1-2)

 

例えば、

などの治療を4~6カ月程行います。

 

その後は、基本的には無治療で経過観察となりますが、経過観察中にがんが増悪してくることもしばしばありました。

 

そのため、最新のガイドラインでは抗がん剤治療後には以下の治療による維持療法が推奨されています。2)

  • アバスチン(ベバシズマブ)による維持療法(グレードB)
  • BRCA遺伝子変異の場合、リムパーザ(オラパリブ)による維持療法(グレードB)
  • BRCA遺伝子変異がない/不明の場合、リムパーザ(オラパリブ)による維持療法(グレードC1)

※グレードは推奨の度合い(A>B>C1>C2>Dの順)

 

再発卵巣がんにリムパーザを使用する場合、BRCA変異の有無に関わらず上記の再発治療が完了した後(本来であれば経過観察中)に投与することで、がんの増悪を抑え、生存期間の延長が期待できます。

 

乳がんの概要

2011年の女性乳がんの罹患数は、約72,500人と、女性のがんの中では最も多く、約20%を占めると言われています。

 

木元 貴祥
最近では、北斗晶さんや、小林麻央さんが記憶に新しいと思います。

 

手術で取り切れるような早期の乳がんでは、5年生存率は80%を超えます(StageⅠ~Ⅱでは90%を超える)ので、治癒することが可能な比較的予後の良いがんとして知られています。

 

ただし、発見時に手術ができない(手術不能)の乳がんや、再発した乳がんでは5年生存率は30%と、治癒を見込むのは難しくなってしまいます(基本的には延命)。

 

従って、日頃の観察やがん検診(マンモグラフィや超音波検査)によって、できるだけ早期に発見することが非常に重要です!!!

また、乳がんの発生には女性ホルモンのエストロゲンが深く関わっていることが知られています。

 

早期の乳がんの治療

早期の乳がんは基本的には手術によって完全に取り除くことが可能です。

場合によっては、術後にホルモン療法や抗がん剤によって再発を抑える治療が行われることもあります。

 

代表的な術後の再発治療としては以下の記事をご覧ください。

パージェタ(ペルツズマブ)の作用機序と副作用【乳がん】

続きを見る

 

転移のある乳がんの治療(手術不能)

しかし、発見時に転移がある乳がんの場合、手術はできませんので、薬物療法(ホルモン療法、抗がん剤、分子標的薬)が基本となります。

 

乳がんは、がん細胞の性質によって、薬物療法が異なります。

  1. ホルモン陽性の乳がん:ホルモン療法
  2. HER2陽性の乳がん:ハーセプチン(一般名:トラスツズマブ)±パージェタ(一般名:ペルツズマブ)±抗がん剤
  3. ホルモンもHER2も陰性の乳がん:抗がん剤

 

最も多いとされるのが、「ホルモン陽性」の乳がんで、この場合はホルモン療法が基本です。

 

ホルモン陽性の乳がんに対しては

といったCDK4/6阻害薬が使用できます。

ベージニオ(アベマシクリブ)の作用機序:イブランスとの違い/比較【乳がん】

続きを見る

 

今回ご紹介するリムパーザはBRCA遺伝子に変異のあるHER2陰性(ホルモン陽性もしくは陰性)の場合に使用できる薬剤です!

日本人では、乳がん全体の約3~5%にBRCA遺伝子変異があると言われています。

 

膵臓がんの概要と治療

膵臓がんは発見時の進行具合(Stage)に応じて治療が行われますが、早期の場合は手術によってがんを取り除く治療が原則です。

手術の後には再発を抑えるためにTS-1やジェムザール(一般名:ゲムシタビン)が行われます。

ティーエスワン(TS-1)と5-FUの作用機序と特徴【抗がん剤】

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しかし、発見時に他の臓器に転移のある場合(StageⅣ)や、遠隔転移は無いものの切除不能な場合(StageⅢ)は抗がん剤治療(化学療法)が原則です。

 

現在、膵臓がんの初回に使用できる化学療法(一次化学療法)の選択肢としては以下になります。

  • ジェムザール単剤
  • ジェムザール+アブラキサン
  • TS-1単剤
  • FOLFIRINOX療法(エルプラット+カンプト+5-FU+アイソボリン併用療法)

 

アブラキサンについては以下の記事で作用機序等を解説していますのでご確認くださいませ。

アブラキサン(パクリタキセル)の作用機序と副作用【膵臓がん】

続きを見る

 

FOLFIRINOX療法については以下をご覧ください。

エルプラット(オキサリプラチン)の作用機序と副作用【膵臓がんFOLFIRINOX】

続きを見る

 

木元 貴祥
StageⅣの場合には併用療法(ジェムザール+アブラキサンやFOLFIRINOX療法)が行われることが多いですね。

 

そして膵臓がんでBRCAに変異(約5%前後)がある場合、白金系抗がん剤治療後の維持治療としてリムパーザの治療効果が期待されています。

 

膵臓がんの一次化学療法で白金製剤を含んでいるのは、エルプラット(オキサリプラチン)を含んだFOLFIRINOX療法のみですね。

 

木元 貴祥
従って、日本ではFOLFIRINOX療法後の維持治療としてリムパーザが使用されると予想しています。

 

また、一次化学療法や維持療法で増悪が認められた場合には二次化学療法としてオニバイドやTS-1やジェムザールを含んだ治療等が使用されます。

オニバイド(イリノテカン リポソーム製剤)の作用機序【膵臓がん】

続きを見る

 

前立腺がんの概要と治療

早期の前立腺がん(限局性、局所進行)の場合、

  • 手術
  • 放射線療法
  • ホルモン療法

などを単独もしくは適宜組み合わせた治療が行われます。

 

中心的に用いられるのはホルモン療法で、前立腺がんはアンドロゲンによって増殖するため、アンドロゲンを除去する治療(androgen deprivation therapy:ADT)を行います。

 

昔はADTとして精巣を物理的に摘出する「外科的去勢術」が行われていました。

しかし、患者さんによっては精巣がなくなることへの抵抗感が強いため、現在のADTは薬による内科的去勢術」としてホルモン療法が行われます。

 

現在、初回のホルモン療法としては、

などが行われますが、場合によってはザイティガ(アビラテロン)イクスタンジ(エンザルタミド)を上記と併用することもあります。

イクスタンジ(エンザルタミド)の作用機序と副作用【前立腺がん】

続きを見る

 

しかしながら、ホルモン療法によるADTを行っていても抵抗性を示して、がんの増殖が抑えられないこともあります。

このような状態を去勢抵抗性前立腺がん(CRPC:castration resistant prostate cancer)と呼んでいます。

 

他の臓器に転移の無いCRPCでは、その後、約90%の患者さんが骨転移を経験してしまい、予後が不良となります。

ランマーク(デノスマブ)の作用機序と副作用【がんの骨転移】

続きを見る

 

木元 貴祥
従って、なるべく転移を遅らせることが重要です。

 

現在、CRPCの治療としては、新規のホルモン製剤である以下の薬剤が使用されています。

ニュベクオ(ダロルタミド)の作用機序・類薬との違い【前立腺がん】

続きを見る

 

リムパーザはCRPCでBRCA変異等がある場合、ザイティガやイクスタンジを使用した後に治療効果が期待されていますよ。

 

それではここから、DNAの修復メカニズムとリムパーザの作用機序についてご説明します。

 

DNA修復因子:PARPとBRCA

通常、ヒトの細胞内のDNAが損傷を受けると、「PARP」や「BRCA」と呼ばれる修復因子によって修復されることが知られています。

PARPはDNAの一本鎖が切断された時、BRCAはDNAの二本鎖が切断された時にそれぞれ修復する因子です。

DNA修復因子:PARPとBRCA

 

しかしながら、「BRCA」が変異している場合、DNAの修復がうまくできず、がん化する可能性が高くなります。

BRCAの変異は、特に乳がん卵巣がんで多いとされています。

BRCA遺伝子変異による発がん

 

木元 貴祥
最近では、ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが「BRCA遺伝子の変異」を持っていたことから、2013年に乳房を、2015年に卵巣を摘出したとニュースになっていましたね。

 

リムパーザ(オラパリブ)の作用機序

リムパーザはDNA修復因子である「PARP」を特異的に阻害する作用機序を有しています!

 

BRCA変異のがん細胞でPARPを阻害すると、一本鎖切断DNAの修復ができずに、二本鎖が切断されてしまいます。

本来であれば、二本鎖が切断されると、「BRCA」によって修復されますが、BRCA変異のがん細胞はBRCAが元々変異しているため、修復することができません

リムパーザ(オラパリブ)の作用機序:合成致死

 

従って、がん細胞のDNAが壊れてしまい、「合成致死」と呼ばれるがん細胞死が誘導されると考えられています!

 

一方、正常のヒト細胞では、PARPが阻害され、二本鎖が切断されたとしても、BRCAは正常ですので、BRCAによって元通りのDNAに修復されます。

従って、副作用も少ないと考えられていますが、やはり特徴的な副作用(悪心・嘔吐、疲労、貧血等)には注意が必要です。

正常細胞へのPARP阻害薬の影響

 

初回卵巣がんのエビデンス紹介:SOLO-1試験

初回卵巣がんの根拠となった臨床試験の一つである「SOLO-1試験」をご紹介します。

 

SOLO-1試験は、BRCA遺伝子変異初発卵巣がんに対して白金(プラチナ)系薬剤を含んだ抗がん剤治療が行われた患者さんを対象に、プラセボとリムパーザを直接比較する第Ⅲ相臨床試験です。3)

 

本試験の主要評価項目は「無増悪生存期間(PFS)」で、結果は以下の通りでした。

試験名SOLO-1試験
試験治療プラセボリムパーザ
3年時点のPFS率*27%60%
HR=0.30, P<0.001
PFS中央値13.8か月未到達
3年時点の生存率80%84%
HR=0.95

*無増悪生存期間(PFS):治療を開始してからがんが大きく(増悪)するまでの期間

 

このようにリムパーザではプラセボと比較して増悪・死亡のリスクの有意な低下が認められています。

 

木元 貴祥
まだ追跡期間が未熟なため、生存率には差がありませんでしたが、今後の長期の追跡が気になりますね。

 

再発卵巣がんのエビデンス紹介:SOLO-2試験

再発卵巣がんの根拠となった臨床試験の一つの「SOLO-2試験」をご紹介します。

 

SOLO-2試験は、BRCA遺伝子変異再発卵巣がんに対して白金(プラチナ)系薬剤を含んだ抗がん剤治療が行われた患者さんを対象に、プラセボとリムパーザを直接比較する第Ⅲ相臨床試験です。4)

本試験の主要評価項目である「無増悪生存期間(PFS)」の中央値は、プラセボ群で5.5か月、リムパーザ群で19.1か月と有意にリムパーザ群で延長していました(HR=0.30, p<0·0001)。

 

その他にも、BRCA遺伝子変異を問わず、再発卵巣がんに対して白金(プラチナ)系薬剤を含んだ抗がん剤治療が行われた患者さんを対象に、プラセボとリムパーザを直接比較する第Ⅱ相臨床試験の報告もあります。5)

本試験の主要評価項目である「無増悪生存期間(PFS)」の中央値は、プラセボ群で4.8か月、リムパーザ群で8.4か月と有意にリムパーザ群で延長していました(HR=0.35, P<0.001)。

 

乳がんのエビデンス紹介:OlympiAD試験

乳がんの根拠となった臨床試験の一つの「OlympiAD試験」をご紹介します。6-8)

本試験は、タキサン系もしくはアントラサイクリン系薬剤の治療歴のあるBRCA遺伝子変異かつHER2陰性の乳がん患者さんを対象に、一次~三次治療として標準的な治療(カペシタビン or エリブリン or ビノレルビン)とリムパーザを直接比較する第Ⅲ相臨床試験です。

 

本試験の主要評価項目は「無増悪生存期間(PFS)」で、結果は以下の通りでした。

試験名OlympiAD試験
試験治療標準的な治療リムパーザ
PFS中央値4.2か月7.0か月
HR=0.58, P<0.001
全生存期間中央値17.1か月19.3か月
HR=0.90, P=0.513
奏効率28.8%59.9%

†奏効率:がんが30%以上縮小した患者さんの割合

 

本試験の結果より、これまで標準であった抗がん剤と比較してリムパーザはPFSと奏効率は改善しましたが、生存期間の有意な延長は認められませんでした。

 

木元 貴祥
臨床試験の結果から、リムパーザはBRCA遺伝子変異があるHER2陰性の進行・再発乳がん患者さんに使用されることが想定されますね。

 

BRCA遺伝子変異があっても、ホルモンが陽性の場合、まずはホルモン療法(例:アロマターゼ阻害薬+CDK4/6阻害薬、)が基本ですので、リムパーザはその後の使用が想定されます。

 

CDK4/6阻害薬については以下の記事をご参考くださいませ~。

ベージニオ(アベマシクリブ)の作用機序:イブランスとの違い/比較【乳がん】

続きを見る

 

膵臓がんのエビデンス:POLO試験

膵臓がんの根拠となった試験はPOLO試験です。8)

本試験はBRCA変異の遠隔転移膵臓がんで白金系抗がん剤(プラチナ製剤)を含む治療歴のある患者さんを対象に、維持治療としてリムパーザとプラセボを比較する第Ⅲ相臨床試験です。

プラチナ製剤は16週間以上施行して病勢進行がないこと

 

主要評価項目は「無増悪生存期間(PFS)」で、結果は以下の通りでした。

試験名POLO試験
試験治療プラセボリムパーザ
PFS中央値3.8か月7.4か月
HR=0.53, P=0.004
全生存期間中央値18.1か月18.9か月
HR=0.91, P=0.68

 

 

前立腺がんは割愛しますが、ザイティガやイクスタンジ治療歴のあるCRPC患者さんを対象としたPROfound試験において、リムパーザの有効性が示されています!9)

 

用法・用量

卵巣がんも乳がんも共通です。

通常、成人にはオラパリブとして300mgを1日2回、経口投与します。なお、患者さんの状態により適宜減量します。

 

膵臓がんと前立腺がんは後日更新予定。

 

副作用

主な副作用として、悪心、貧血、疲労、嘔吐、無力症、味覚異常などが報告されています。

 

稀ですが、重大な副作用としては骨髄抑制間質性肺疾患が発現する可能性がありますので、こちらは特に注意が必要です。

 

まとめ・あとがき

リムパーザはこんな薬

  • PARP阻害薬に分類されている
  • PARPを阻害すると「合成致死」と呼ばれるがん細胞死が誘導される
  • 乳がんや卵巣がんの初回に使用する場合にはBRCA遺伝子変異の検査が必須
  • 膵臓がんや前立腺がんにも効果が期待されている

 

リムパーザを乳がんや卵巣がんの初回に使用する場合、BRCA遺伝子の変異有無の測定が必須です。それに伴い、2018年3月に「BRACAnalysis診断システム」が承認されています。

 

リムパーザはPARP阻害といった初の作用機序を有する薬剤ですので、今後の適応拡大等も期待されています。

2020年には2製品目となるPARP阻害薬ゼジューラ(ニラパリブ)も登場しました!両剤の比較等については以下の記事をご覧ください。

ゼジューラ(ニラパリブ)の作用機序:リムパーザとの違い【卵巣がん】

続きを見る

 

以上、本日は卵巣がん・乳がん・膵臓がん・前立腺がんとリムパーザについてご紹介しました☆

 

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木元 貴祥

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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