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(4)消化器系

【C型肝炎 新薬】マヴィレット配合錠

2017/12/06

 

厚労省は2017年9月27日、「C型慢性肝炎またはC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善」を効能・効果とする新有効成分医薬品のマヴィレット配合錠(一般名:ピブレンタスビル/グレカプレビル)を承認したと発表がありました!

 

マヴィレット配合錠は、NS5A阻害薬のピブレンタスビルと、NS3/4Aプロテアーゼ阻害薬のグレカプレビルを組み合わせた合剤です^^

本日はC型肝炎ウイルスの増殖機構と、ピブレンタスビル、グレカプレビルの作用機序についてご紹介します☆




 

C型肝炎ウイルスの増殖

C型肝炎ウイルスは自分自身の力で増殖することはできません

そこで、ウイルスは宿主(ヒトの細胞)の力を借りて、増殖を行います。

ヒトの細胞にC型肝炎ウイルスが侵入(感染)すると、ウイルス由来の遺伝子(RNA)を放出します。

その後、ウイルス由来RNAは、ヒト細胞内のタンパク質や因子等を勝手に使用してRNAの複製を行います。

この複製過程では、「HCV複製複合体」と呼ばれるものを経由してRNAの複製が行われます。

 

 

その後、ウイルスRNAの情報を元に、ウイルスに必要なタンパク質が合成されます。

ウイルスのタンパク質は、最終的に「プロテアーゼ」と呼ばれるヒトのタンパク質によって適切な大きさへと切断され、C型肝炎ウイルスを形作るタンパク質が合成されます。

そうしてヒトの細胞内でC型肝炎ウイルスがどんどんと増殖してしまいます。

 

 

ピブレンタスビルの作用機序

ピブレンタスビルは、ウイルスRNAの複製過程における「HCV複製複合体」の中でも、「NS5A複製複合体」を阻害する薬剤です。

HCV複製複合体を阻害することでウイルスRNAの複製が抑制され、結果的にウイルスの増殖を抑えることができます!

 

グレカプレビルの作用機序

グレカプレビルは、ウイルスのタンパク質合成に関わる「プロテアーゼ」の中でも、「NS3/4Aプロテアーゼ」を阻害する薬剤です。

ウイルスタンパク質の合成を阻害することができるため、ウイルスの増殖を抑えることができます!

 

マヴィレット配合錠の作用機序と特徴

マヴィレット配合錠は、ピブレンタスビルによるRNAの複製阻害グレカプレビルによるタンパク質合成阻害によって、C型肝炎ウイルスを駆除できる新規の薬剤です!

 

C型肝炎ウイルスは変異が起こりやすいく、多くの遺伝子変異が確認されています。

そのため、C型肝炎ウイルスは遺伝子型(ジェノタイプ)によって細かく分けられます。

その中でも、日本人ではジェノタイプ1b型(約70%)、ジェノタイプ2a型(約20%)、ジェノタイプ2b型(約10%)の3種類が多いとされておりますが、その他にも極めて稀なジェノタイプ3~6型も存在しています。

昔はインターフェロンを用いた治療が基本でしたが、最近ではインターフェロンを用いない治療法によって治癒が見込める時代となってきました。

 

ジェノタイプ1型では、

 

ジェノタイプ2型では、

その他のジェノタイプ(3型~6型)では、ソバルディ錠とリバビリンの24週投与が行われていました。

 

本日ご紹介するマヴィレット配合錠は全てのジェノタイプ型に使用できる薬剤です!!

 

ジェノタイプ1型と2型のC型慢性肝炎に対しては、8週間の投与と、従来より短い治療期間で治療が可能です。

 

ジェノタイ1型と2型のC型代償性肝硬変、ジェノタイプ1型と2型以外のC型慢性肝炎、C型代償性肝硬変は12週間の投与です。

 

薬価と後書き

2017年11月22日時点の薬価は1錠 2万4210.40円(1日薬価:7万2631.20円)です。

 

マヴィレットの登場によって、全てのジェノタイプの治療が短期間で可能になりました!

これによって、C型肝炎治療薬の開発は終焉したのではないか、とも言われています。

 

以上、本日は長くなってしまいましたが、C型肝炎とマヴィレット配合錠についてご紹介しました☆


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