◆薬剤師執筆・監修。新薬の承認情報や薬学生向けの情報を配信しています。

(2)循環器系

レバチオ(シルデナフィル)の作用機序【肺動脈性肺高血圧症】

   

 

厚労省は2017年9月27日レバチオ錠20mg、同懸濁用ドライシロップ900mg、同ODフィルム20mg(一般名:シルデナフィルクエン酸塩)の「肺動脈性肺高血圧症」に小児用量を追加することを承認したと発表がありました!

 

本日は肺動脈性肺高血圧症とレバチオ(シルデナフィル)の作用機序についてご紹介します☆

 

<スポンサーリンク>

肺動脈性肺高血圧症

心臓から肺に血液を送るための血管を「肺動脈」といいますが、この肺動脈の血圧が異常に上昇するのが「肺動脈性肺高血圧症(PAH)」と呼ばれる疾患です。

肺高血圧症になると肺への血液循環が悪くなり、肺から血液に取り込まれる酸素の量が減ってしまいます。

そのため、軽い動作で息切れや呼吸困難といった症状が現れます。

 

しかし、何故このような病気が起こるのかは解明されていません。

 

この病気の原因解明が必要であり、有効な治療法の研究開発のため、「肺動脈性肺高血圧症(PAH)」は「難治性呼吸器疾患(指定難病)」に認定されています。

 

根本的な治療薬はありませんが、肺動脈の血管を拡張させ、血圧を下げることが出来ればPAHの症状が軽減できます。

 

レバチオ(一般名:シルデナフィル)の作用機序

血管の収縮と拡張のバランスを保つ物質の一つに「cGMP(“サイクリックジーエムピー”と読みます)」があります。

このcGMPは血管内皮細胞に作用することで血管を拡張させる作用を有しています。

しかしながら、cGMPは「ホスホジエステラーゼ5(PDE5)」と呼ばれる酵素によって分解されてしまいます。

本日ご紹介するレバチオはPDE5を選択的に阻害する薬剤です!

PDE5を阻害することでcGMPの分解が抑制され、その結果、血管が拡張して血圧が下がります♪

 

このように血圧を下げてPAHの症状を緩和できるのがレバチオ錠です^^

レバチオ(一般名:シルデナフィル)の薬価

収載時(2017年11月22日時点)の薬価は以下の通りです。

  • 20mg 1錠:1213.50円
  • 10mg 1mL(懸濁後の内用液として):671.30円(1日薬価:4027.80円)

 

あとがき

参考までに、主成分のシルデナフィルは、PDE5阻害することで血管拡張作用を有しますが、その他にも「海綿体平滑筋」を弛緩させる作用も有しています。

この海綿体平滑筋弛緩作用によって勃起不全に用いられています。

勃起不全に使用する場合には製品名が異なり、バイアグラ錠(一般名:シルデナフィルクエン酸塩)として同じ製薬メーカーから販売されています。

 

 

なお、小児PAHの適応を持つ類薬には、エンドセリン受容体拮抗薬のトラクリア小児用分散錠、プロスタグランジンI2製剤のエポプロステノール静注用があります。

 

今後はこれら薬剤の使い分け等について検討されれば興味深いと感じました。

 

以上、本日は肺動脈性肺高血圧症におけるレバチオ錠をご紹介しました!^^

 
参考になったら記事をシェア!
   

★おススメの関連記事&広告


※新薬情報オンラインの更新情報は、facebookページtwitterにて配信しています。

-(2)循環器系
-