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アトーゼット(エゼチミブ/アトルバスタチン)の作用機序【高脂血症】

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厚労省は2017年9月27日、「高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症」を効能・効果とする新医療用配合剤アトーゼット配合錠LD、同HD(一般名:エゼチミブ/アトルバスタチン)を承認したと発表がありました!

 

アトーゼット配合錠は、ゼチーア錠(一般名:エゼチミブ)とリピトール錠(一般名:アルトバスタチン)を配合した薬剤で、日本初です☆

本日は高脂血症とアトーゼット(エゼチミブ、アトルバスタチン)の作用機序についてご紹介いたします♪

 

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高脂血症(脂質異常症)について

高脂血症は、現在では「脂質異常症」と呼ばれている疾患です。

厚生労働省の「平成26年(2014)患者調査の概況」によると、脂質異常症の患者さんの総数は206万2000人と推計されており、その数は年々増えているようです。

やはり、その理由として食生活の欧米化、運動不足などが関与していると考えられます。

このような脂質異常症に関連する生体内の脂質には以下の3つの種類があります。

  1. LDLコレステロール(悪玉コレステロール)
  2. 中性脂肪(トリグリセライド)
  3. HDLコレステロール(善玉コレステロール)

 

脂質異常症とは、

  • LDLコレステロールもしくは中性脂肪が基準値以上に増えた場合、

または、

  • HDLコレステロールが基準値未満に減った場合、

に診断されます。

高脂血症(脂質異常症)の治療

高脂血症(脂質異常症)の治療は、

  • 食事療法
  • 運動療法
  • 薬物療法
    です。

高脂血症は多くの場合、食事や運動などの生活習慣が大きく関係しています。

従って、治療の基本は食事療法と運動療法で、長期的に継続する必要があります。

 

食事療法と運動療法で脂質が改善しない場合、もしくは緊急を要する場合(心筋梗塞、脳梗塞)には薬物療法を行います。

 

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エゼチミブの作用機序

生体内におけるLDLコレステロールには、肝臓で合成されるものと小腸から吸収されるものがあります。

小腸から吸収されるLDLコレステロールには、「胆汁由来」と「食事由来」の二つが知られています。

この小腸からのLDLコレステロール吸収を担っているのが「コレステロールトランスポーター」です。

エゼチミブはコレステロールトランスポーターを選択的に阻害することで、小腸からのLDLコレステロールの吸収を阻害し、結果として血中のLDLコレステロールを減少させることができます!

 

アトルバスタチンの作用機序

肝臓で合成されるLDLコレステロールは、アセチル-CoAを元としてHMG-CoAが作られます。

このHMG-CoAは「HMG-CoA還元酵素」によってメバロン酸へと変換されます。

その後、メバロン酸がコレステロールへと変換され、血中に放出されます。

アトルバスタチンはHMG-CoA還元酵素を選択的に阻害することで、肝臓でのLDLコレステロール合成を阻害し、結果として血中のLDLコレステロールを減少させることができます☆

 

アトーゼット配合錠(一般名:エゼチミブ/アトルバスタチン)の作用機序

アトーゼット配合錠は、上記のエゼチミブとアトルバスタチンを配合した薬剤ですので、

小腸からのLDLコレステロール吸収阻害と、

肝臓でのLDLコレステロール合成阻害

といった作用機序により、血中のLDLコレステロールを減少させる薬剤です♪

 

臨床では、エゼチミブとアトルバスタチンを併用して使用している患者さんもいらっしゃるため、原則として、両剤の併用で安定している患者さんからの切り替え、アトルバスタチンで効果不十分な場合に切り替えて使用される製剤と位置付けられているようです。

 

アトーゼット配合錠(一般名:エゼチミブ/アトルバスタチン)の薬価

収載時(2018年4月18日)の薬価は以下の通りです。

  • 1錠 177.00円

 

あとがき

以上、今回はゼチーア錠(一般名:エゼチミブ)とリピトール錠(一般名:アルトバスタチン)を配合した日本初のアトーゼット配合錠をご紹介しました。

 

フィブラート系薬剤の作用機序と薬剤一覧の紹介記事も是非ご覧ください☆

参考になったらシェアいただけると嬉しいです!
   

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

【薬剤師・講師】大阪薬科大学 卒。外資系製薬メーカー(MR)、薬剤師国家試験予備校講師、調剤薬局薬剤師を経て現在に至る。今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師です。薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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